2002-01-14から1日間の記事一覧

中野雄「丸山真男 音楽の対話」

[文春新書 1999年1月20日初版] 音楽愛好家としての丸山真男を語った本。 たしかに半端ではない音楽好きである。なにしろ「指輪」全曲のスコアに対訳をつけ、詳細な書き込みをしていたというのだから、そこに費やされた時間は膨大なものであったに違い…

竹内洋「大学という病 東大紛擾と教授群像」

[中公叢書 2001年10月10日初版] 東大紛擾といっても、主として昭和十四年の東京帝国大学経済学部のいわゆる平賀粛学問題をめぐる紛擾をあつかったものである。だが、昭和四十三年の東大全共闘による丸山真男研究室封鎖などもでてくる。昭和十年代と…

高田里恵子「文学部をめぐる病い 教養主義・ナチス・旧制高校」

[松らい社 2001年6月18日初版] 副題からも見てとれるように、日本のドイツ文学者何人かの戦前から戦後にかけての言動を論じて,、教養主義の問題に言及した本であるが、著者によれば、本書の一番の主題は《「二流ということ」と、その悲哀についての研…