2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

今日買った本

橋本治 「権力の日本人 双調平家物語ノートⅠ」 講談社 2006年3月

福井一「音楽の生存価」

音楽の友社 2005年2月5日初版 おいしい、愉快。最近こんな面白い本を読んだことがない。 こんなに言いたいことをそのまま書いたら、さぞ気持ちがいいであろう。男子の本懐かもしれない。しかし、敵も多いだろうなあ、とも思う。 それでその言いたいこ…

今日買った本

A・W・フラハティ 「書きたがる脳」 ランダムハウス講談社 2006年2月 H・クロスニー 「ユダの福音書を追え」 日経ナショナル ジオグラフィック社 2006年5月

今日買った本

谷口高士編著 「音は心の中で音楽になる 音楽心理学への招待」 北大路書房 2000年3月 福井一 「音楽の生存価」音楽之友社 2005年2月

W・ベンゾン「音楽する脳」

角川書店 2005年12月25日初版 タイトルから、音楽するのは右脳?左脳?というような話かと思ったのだが、もっと難しい話であった。もっとも原題は「ベートーベンの金床」(あるいは「ベートーベンのきぬた骨」かもしれない)であるから邦題にだまさ…

渡部昇一「教養の伝統について」 

講談社学芸文庫 1977年11月10日初版 このところ渡部昇一氏の本をちらちらと読み返しているのは、氏の本に進化論への言及がしばしば見られ、それが文科系あるいは文学系の人の進化論理解の一つの典型を示しているように思えること、また過去の日本人…

今日買った本

熊野純彦 「西洋哲学史 古代から中世へ」 岩波新書 2006年4月 末木文美士 「日本宗教史」 岩波新書 2006年4月

橋本治「失楽園の向こう側」 

小学館文庫 2006年4月1日初版 コミック誌「ビッグコミックスペリオール」に2000年3月から2003年3月まで連載されたコラムを抜粋再構成した文庫オリジナル作品ということらしい。「貧乏は正しい!」も「ヤングサンデー」というコミック誌に連…

今日買った本

板倉昭二 「「私」はいつ生まれるか」 ちくま新書 2006年5月 山口真美 「赤ちゃんは世界をどう見ているのか」 平凡社新書 2006年5月 D・サルツブルグ 「統計学を拓いた異才たち」 日本経済新聞社 2006年3月 D・タカーチ 「生物多様性という…

下條信輔「まなざしの誕生 赤ちゃん学革命」 

新曜社 1988年4月2日初版 下條氏の本を読むのはこれで4冊目である。あと3冊は、「視覚の冒険」(1995)、「サブリミナル・マインド」(1996)、「意識とは何だろうか」(1999)であるが、発行年をみてもわかるように、本書は下條氏の最…

今日買った本。

B・リベット「マインド・タイム 脳と意識の時間」 岩波書店 2005年7月

養老孟司 長谷川眞理子「男学 女学」

読売新聞社1995年4月20日初版 この本は前に養老さんの本として買ってきて、養老氏執筆の部分だけを読み、長谷川氏の部分はスキップしていた。今回長谷川氏執筆分を読んでみた。以下感想は長谷川氏執筆の部分のみ。 「おしゃれ」:長谷川氏によると、…

今日買った本

大仏次郎 「天皇の世紀 1 黒船」 朝日新聞社 2005年12月 カズオ・イシグロ 「わたしを離さないで」 早川書房 2006年4月

A・O・ラヴジョイ「人間本性考」(2)

第3講「自己意識と欲望」 この章は、17・18世紀に限定せず、「情念論」についての一般的な検討を意図したものである。 どのような情感的な状態が、人間の特有な行動のバネとして働くのか? また、欲望とか動機とか呼ばれているものの本性は? 事物の状…

A・O・ラヴジョイ「人間本性考」(1)

名古屋大学出版会 1998年1月30日初版 ピンカーの「人間の本性を考える」と似たタイトルであるが、ピンカーのものは日本語のタイトルとはことなり、原題は「The Blank Slate 」(空白の石版)である。ラヴジョイの本は「Reflections on Human Nature …

渡部昇一「新常識主義のすすめ」(2)

前に続いてid:jmiyaza:20060502、タイトルとなっている「新常識主義のすすめ」という論をとりあげる。この論文は匿名氏によって書かれた「Him-The Animal In Me 」というポルノ小説を題材にしたものである。現代の大作家が匿名で書いたといわれるもので、あ…

渡部昇一「腐敗の時代」

文藝春秋 1975年5月25日初版 「新常識主義のすすめ」につづいて渡部昇一の本をひっぱりだしてきて読み返してみた。この「腐敗の時代」も論文「戦後啓蒙のおわり・三島由紀夫」が大変面白かったので、それについて考えてみたい。 まず昭和35年(19…

渡部昇一「新常識主義のすすめ」

文藝春秋 1979年9月15日初版 渡部昇一氏は今でこそ困った保守おじさんという感じだが、本書を書いていたころはまだとても冴えていたと思う。50歳前の脂が乗っていたころである。 ピンカーの本を読んでいて、どういうわけかヒュームのことが何度か頭…

S・ピンカー「人間の本性を考える 心は「空白の石版」か」(6)

《心は「空白の石版」》説が否定されると道徳や倫理が失われるとする説への反論を主として収める中巻の議論を最後にして、長々続いた「人間の本性を考える」の考察を終えることにしたい。 さて、そこに、 人間の完全化! なんという物悲しいテーマだろう。 …