2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

 4.動物的幸福をめぐる断章

p260〜267「動物的幸福をめぐる断章」をとりあげる。 東氏によれば、従来はポストモダンという時代は、近代的な桎梏から解放され、高度な情報技術で武装された自由な人間の誕生として、肯定的かつ楽観的に捉えれてきたのだという。しかしポストモダン…

今日買った本

W・ジェイムズ「根本的経験論」 白水社 1998年

 3.ハイデガーにおける動物の問題

今回は「想像界と動物的回路―形式化のデリダ的諸問題」(p139〜163)の前半の「ハイデガーにおける動物の問題」をとりあげる(後半はラカンを論じる)。前項で、東氏は浅田彰氏は柄谷行人氏ら日本人ばかりを相手にしているなどと書いたが、ごめんさな…

今日買った本

P・G・ウッドハウス「ジーブスと朝のよろこび」 国書刊行会 2007年4月 B・アクーニン「アキレス将軍暗殺事件」 岩波書店 2007年2月 養老孟司「小説を読みながら考えた」 双葉社 2007年4月

今日買った本

R・ローティ「哲学と自然の鏡」 産業図書 1993年 H・ブルーム「影響の不安 詩の理論のために」 新曜社 2004年

 2.自分が信じるものを他人に信じさせること

今回は「メタリアル・フィクションの誕生」の補遺(ゲーム的リアリズムの誕生)(p106〜135 2005年)をとりあげる。 そこで東氏は、ポストモダンの時代とは、《自分が信じるものを他人に信じさせることができない時代》であり、さらに厳密に言え…

今日買った本

R・ローティ「偶然性・アイロニー・連帯 リベラル・ユートピアの可能性」 岩波書店 2000年 R・ローティ「アメリカ 未完のプロジェクト」 晃洋書房 2000年

 1.工学的な知

最近刊行されたばかりの「文学環境論集 東浩紀コレクションL」(講談社 2007年4月)を買ってきてぱらぱらと読みはじめた。古い世代の本好きからみると何だかなあ、という造本の本で、箱に緑と桃色のソフトカバーの本が二冊入っているという奇妙な構成…

今日買った本

井野瀬久美恵「大英帝国という経験」(興亡の世界史16) 講談社 2007年4月 山本義隆「十六世紀文化革命」1・2 みすず書房 2007年4月 東浩紀「文学環境論集 東浩紀コレクションL」 講談社 2007年4月

久坂部羊「日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか」 奥野修司「満足死 寝たきりゼロの思想」

幻冬舎新書 2007年1月 講談社現代新書 2007年2月 「日本人の死に時」は現役の医者(52歳くらい)である久坂部氏が、長生きも考え物だぜ、ということを述べた本。一方、奥野修司「満足死」はライターである奥野氏が、疋田善平氏という現役の医者…

今日買った本

D.C.DENNETT 「BREAKAING THE SPELL Religion as a Natural Phenomenon」 Penguinn Books 2006

A・ブルックナー「秋のホテル」 

晶文社 1988年10月 小野寺健氏の推奨で読んだ本(訳も小野寺氏)。あまり面白くなかった。最近、意識的にイギリスの小説を読んでいるのだが、どうも自分はイギリスの小説と波長が合わないのだろうかという気がしはじめた。これまた小野寺氏の推奨で読…

養老孟司「石油が維持する世界」

「万物流転 20」「考える人」2007年春号 新潮社 養老さんが「考える人」に連載している「万物流転」の第20回。アメリカが石油の上に成立した国だということを言っている。 アメリカの近代文明は石油の産物である。自分たちの文明が石油なしに、エネ…

今日買った本

ボリス・アクーニン「リヴァイアサン号殺人事件」 岩波書店 2007年2月 筒井康隆「巨船べラス・レトラス」 文藝春秋 2007年3月

今日買った本

久坂部羊「日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか」 幻冬舎新書 2007年1月 奥野修司「満足死 寝たきりゼロの思想」 講談社現代新書 2007年2月

J・M・エーデルマン「脳は空より広いか 「私」という現象を考える」

草思社 2006年12月 著者のエーデルマンは、1972年、43歳で「免疫抗体の化学構造に関する研究」でノーベル賞を受賞したあと、脳の研究に転じた人らしい。なんだかクリックと似たような経歴の人のようにも思える。もっとも、クリックとくらべると…