紀伊國屋書店 ２００４年５月 ナチスの蛮行が明らかになった１９５０年代以降、遺伝決定論の評判は地に落ちた。しかし精神医学の分野では、１９００年ごろからすでにそうであった。クレペリンはその当時、脳の病理学的変化に精神疾患の原因をもとめるやりか…

Ｄ・リーフ「死の海を泳いで スーザン・ソンダク最期の日々」 岩波書店 ２００９年３月 死の海を泳いで―スーザン・ソンタグ最期の日々作者: デイヴィッドリーフ,David Rieff,上岡伸雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/03/24メディア: 単行本購入: 1人 …

河出書房新社 ２００８年１１月 シムノンの「本格小説選」を読むのは「ちびの聖者」（河出書房新社 ２００８年７月）に続いて２冊目。前とほとんど同じような感想になる。こういうのが小説なのだと思う。シムノンはある主人公を造形すると、あとはその主人公…

Ｅ・アウエルバッハ「ミメーシス」 ちくま学芸文庫 １９９４年 Ｃ・ギンズブルグ「糸と痕跡」 みすず書房 ２００８年１１月 ミメーシス―ヨーロッパ文学における現実描写〈上〉 (ちくま学芸文庫)作者: エーリッヒアウエルバッハ,Erich Auerbach,篠田一士,川村…

紀伊國屋書店 ２００４年５月 「語呂のいい便利な言葉」とは原著のタイトルでもある「Nature via Nurture 」のもとになった「Nature vｓ Nurture 」「生まれか育ちか」である。それをもじって「生まれは育ちを通して」というタイトルとしたわけである。Natur…

Ｇ・シムノン「闇のオディッセー」 河出書房新社 ２００８年１１月 闇のオディッセー (シムノン本格小説選)作者: ジョルジュシムノン,長島良三出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/11/08メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を…

紀伊國屋書店 ２００４年５月 腎臓で水分や塩分を調節しているバゾプレシンとオキシトシンという構造の類似したホルモンが脳でも働いていることが１９８０年代のはじめにわかった。 プレーリーハタネズミとサンガクハタネズミは異なった絆形成をする。プレー…

紀伊國屋書店 ２００４年５月 この前に感想を書いた「心を生みだす遺伝子」と同じような主旨の本であるが、「心を生みだす遺伝子」が脳研究者が書いたものであったのに対して、本書はサイエンス・ライターが書いたものである。大変おもしろかったので、すこ…

Ｓ・ブラックモア「「意識」を語る」 ＮＴＴ出版 ２００９年３月 川島博之「「食糧危機」をあおってはいけない」 文藝春秋 ２００９年３月 「意識」を語る作者: スーザン・ブラックモア,山形浩生,守岡桜出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2009/02/23…

Ｊ・Ｂ・テイラー「奇跡の脳」 新潮社 ２００９年２月 Ｋ・Ｅ・スタノヴィッチ「心は遺伝子の論理で決まるのか」 みすず書房 ２００８年１２月

Ｍ・リドレー「やわらかな遺伝子」 紀伊国屋書店 ２００４年 青柳いづみこ「六本指のゴルトベルク」 岩波書店 ２００９年２月 池辺晋一郎「ベートーヴェンの音符たち」 音楽之友社 ２００８年１０月

住んでいる杉並区が今年から住基ネットに加入したので、ネットからの納税にトライしてみることにした。しかし、これがとんでもない代物であった。 まず、区役所にいって住民基本台帳カードを作って電子証明書を発行してもらわなければならない。納税時期の前…

岩波書店 ２００５年３月 同じ著者の「脳はありあわせの材料から生まれた」を読んでいて、買ったままで本棚で眠っていた本書を思い出した。「脳は・・」が一般むけの啓蒙書であるとすれば、本書はもう少し学問的な本である。 受精という遺伝情報の受けわたし…

角川書店 １９５０年 「文藝春秋 Special」 ２００９年春号「日本人は本が好き」を買ってきたぱらぱらと見てみたがあまり惹かれる記事はなかった。そのなかで、青柳いづみこ氏の「ラフォルグ抄」が面白かった。氏が引用している詩の一節がわたしの好みとどん…

富山太佳夫「シャーロック・ホームズの世紀末」青土社 １９９３年 Ｐ・Ｇ・ウッドハウス「ブランディングズ城は荒れ模様」 国書刊行会 ２００９年２月