2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

橋本治「巡礼」

新潮社 2009年 8月 ゴミ屋敷に住む男を主人公にした長篇(中編?)小説である。 橋本氏の評論というか批評というのかは、全部ではないにしろかなりは読んでいて、それぞれに面白く、教えられるところが多いが、小説についてはどうもぴんとこない。わた…

今日入手した本

橋本治「巡礼」 新潮社 2009年8月 橋本治というひとも変わった小説を書くひとである。巡礼作者: 橋本治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/08/28メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 90回この商品を含むブログ (48件) を見る

今日入手した本

大貫隆「グノーシスの神話」 岩波書店 1999年 思うところあって、というか、「1Q84」は何かマニ教とかと関係があるような気もして、筒井賢治氏の「グノーシス」を読んでいたら、この本も読みたくなった。グノーシスの神話作者: 大貫隆出版社/メーカ…

P・バーク「ルネサンス」

岩波書店 われわれが(わたくしがだけかもしれないが)常識的に抱いているルネサンス観は主として、19世紀半ばのブルクハルの「イタリア・ルネサンスの文化」に由来するものらしい。 中世においては、人間の意識は、一つの共通のヴェールの包まれて、夢を…

柴田元幸「代表質問」

新書館 2009年7月 柴田氏が、ギャラガー、カッチャー、パワーズ、リンク、ダイベック、村上春樹、ユアグロー、パルパース、吉田日出男、沼野充義、内田樹、岸本佐知子にしたインタビューと、柴田氏創作のアーヴィングへの架空インターヴューを収めたも…

中井久夫「治療文化論」

岩波同時代ライブラリー 1990年 わたくしは一貫して素朴実在論論の信奉者であり続けてきたと思う。あるいは学問的には素朴実在論というのは正しくない言い方なのかもしれないが、自分のそとに自分とは関係なくモノがあるとする立場である。そうでない立…

K・フォレット「大聖堂」

ソフトバンク文庫 2005年 ケン・フォレットはかなり前に「針の眼」を読んだことがあるだけである。とても面白いスパイ小説だったという記憶があるが、細部についてはほとんど何も覚えていない。「大聖堂」は評判はきいていたが、ヨーロッパ中世の聖堂を…

ハイエク「デイヴィッド・ヒュームの法哲学と政治哲学」in「ハイエク全集 2−7 思想史論集」

春秋社 2009年7月 この「思想史論集」は偶然書店でみつけた。その中にこの「デイヴィッド・ヒュームの法哲学と政治哲学」が収載されていた。これを知ったのは、だいぶ前に読んだ渡部昇一氏の「新常識主義のすすめ」(文藝春秋 1979年)の中の「不確…

今日入手した本

倉橋由美子「蛇 愛の陰画」 講談社文芸文庫 2009年8月 倉橋氏の初期の作品はあまり読んでいないので買い求めた。解説を小池真理子氏が書いているのだが、(わたくしから見ると)倉橋氏のことをまったくわかっていないというか、根本的に誤解していると…

今日入手した本

K・フォレット「大聖堂 果てしなき世界」 ソフトバンク文庫 2009年3月 今読んでいる「大聖堂」がとても面白いので(今、「中」にはいったところ)。大聖堂-果てしなき世界(上) (ソフトバンク文庫)作者: ケン・フォレット,Ken Follet,戸田裕之出版社/メ…

今日入手した本

ハイエク「ハイエク全集2−7 思想史論集」 2009年7月 ハイエクのスコットランド啓蒙についての論を読んでみたかったので。思想史論集 (ハイエク全集 第2期)作者: ハイエク,八木紀一郎,中山智香子,太子堂正称,吉野裕介出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2…

今日入手した本

神田橋條治「改訂 精神科養生のコツ」 岩崎学術出版社 2009年5月 中井久夫氏の「臨書瑣談 続」で紹介されていた。なんだかすごい本のようである。わたくしの至って苦手なホメオパシーといった話題もとりあげられているのだが。改訂 精神科養生のコツ作…

中井久夫 「臨床瑣談 続」

みすず書房 2009年7月 「みすず」連載中の文章をおさめたもの。丸山ワクチンについての論が話題になり、急遽、出版されることになった前の「臨床瑣談」の続編である。 「まえがき」に「一般の人と医師団との間にある、一種のずれ、すれ違い、違和感、ど…