2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

 橋本治「知性の顚覆」(1)

今年1月で70歳となって、だんだん根気がなくなってきたというか、同じ本を延々と論じていく気力が乏しくなり、感想を書きかけで中断してしまっているものが増えてきている。 ある本を読んでいると何か以前読んだ本とのかかわりがあるように思えてきて興味…

鹿島茂「エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層」 加藤典洋「敗者の想像力」 山川方夫「春の華客 旅恋い」

エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層 (ベスト新書)作者: 鹿島茂出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2017/05/09メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る エマニュエル・トッドの名前をはじめて知ったのは、確か毎日新聞の読書欄の毎年…

J・マーチャント「「病は気から」を科学する」(8) 第7章「患者への話し方ー気遣いと治癒」

分娩、放射線検査(主としてMRI)、末期がん患者の三つの問題をあつかう。相互にまったく関係がないわけだが、それぞれのそばにいるひとと患者とのかかわりが問題にされる。妊婦さんの傍にいる助産師、検査をする患者の傍にいる放射線技師、末期がん患者…

J・マーチャント「「病は気から」を科学する」(7) 第6章「痛み − バーチャルリアリティと鎮痛剤」

本章は痛みの問題をあつかっている。 従来は末期がん患者の疼痛などに対して処方されていたオキシコンチンのようなエンドルフィン類似構造の合成化合物がどんどんと軽症の痛みに対しても処方されるようになってきており、耐性が生じて効果が薄れ、どんどんと…