2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

佐伯啓思氏『西欧の価値観「普遍的」か』

今朝の朝日新聞に佐伯啓思氏の『西欧の価値観「普遍的」か』という文章が載っていた。(わたくしから見ると)氏は右の人で(あるいは日本的価値観を称揚する人で)日本的価値観を否定するように見える西欧的価値観が普遍的なものであり世界標準であるべきと…

本の値上がり

今朝の朝日の朝刊に「紙の本の値上げが続く。文庫本も千円超」という記事がでていた。手許にあった吉行淳之介「原色の街・驟雨」(新潮文庫 昭和41年刊)を見てみたら110円だった。1966年だから50年以上前。今はこの文庫本は700円位の値段であ…

上野千鶴子さん(続)

もの好き&ミーハーなものだから上野さん騒ぎはその後どうなっているのかな?と思って見て見たら、以外な展開になっていた。 上野さんの結婚相手は色川大吉さんという学者さんだったらしい。色川氏が学者さんということだけは知っていたが、それ以上は何も知…

日本中がテレビを囲んで 放心している

飯島畊一さんの詩に「日本中がテレビを囲んで 放心している 」というところがある。(飯島畊一「バルセロナ」 思潮社 1976) 何かの国際的な野球トーナメントで日本が優勝したらしい。これからしばらくは新聞やテレビがそれ一色になるだろうと思うといさ…

山田風太郎氏の作品

前回、渡辺京二さんについて書いた時、渡辺さんが山田風太郎さんを絶賛していたことを書いた。それで自分が読んだ山田氏の本をいくつか思い出した。なにしろ超多作家であるからこちらが読んだのはごく一部であるが、思い出すままに順不同で。出版社名なども…

渡辺京二さん

渡辺京二さんが去年末に亡くなられていたらしい。今日の朝日の夕刊で知った。去年12月25日だったということであるが、そのころわたくしは入院中で三日後の28日に退院したので、新聞はみていなかった。しかしネットの記事はみていたが、そこには出てい…

人間と人間以外の動物

今日の朝日新聞朝刊の読書欄にケヴィン・レイランドというひとの「人間性の進化的起源 なぜヒトだけが複雑な文化を創造できたのか」という本が紹介されている。著者は進化生物学者とのことである。人間と人間以外の動物の関係という問題は、これからここでし…

科学的

日本共産党が党首を公選すべきと主張した党員が共産党から除名されたという記事がでていた。共産党は衰退の一途をたどっているわけでいずれ消滅していくのであろうから、このこと自体はどうでもいいのだが(党首を公選にしても党勢が回復するとは思えない)…

上野千鶴子さん

最近、上野さんがちょっとした話題になっているのだそうである。上野さんが実は結婚していたというのがその理由らしい。別にだれが結婚していようとしていまいとどうでもいいことで、余計なお世話としか思えないが、上野さんは最近「おひとり様の○○」という…

大江健三郎さん

大江健三郎さんが亡くなられたらしい。 わたくしは大江さんのよい読者とは言えないが、少し書いてみたい。 一読者の思いとしてはノーベル賞などもらわなければもっと自由に、マイナー・ポエットとは言えないまでも、氏の一番の資質であるとわたくしが思うリ…

社会生物学論争(1)

社会生物学論争は今から50年ほど前に主として欧米でおこなわれた生物学者間の論争である。オルコック「社会生物学の勝利 批判者たちはどこで誤ったか」(新曜社 2004年)の長谷川真理子氏による「訳者あとがき」によれば、「人間の心理や行動の奥に横…

わたくしがまだ若いころと今

わたくしがまだ若いころ、女性は25歳までに結婚しないと行き遅れであるといわれて婚期を逸したとされていた。寿退社という言葉があった。要するに女性は社会・会社の戦力であるとはみなされていなかった。 わたくしの医学部の同期生で女性は10人(1割)…

老人の国

最近の新聞の記事は本当につまらないので、もうとる意味はないようにも思うのだが、それでも取り続けているのは出版広告をみるためということが大きいような気がしている。そしてそれをみると、最近出版される本は老人を対象にしたものがとても多い。今日の…

昭和22年に生まれて

わたくしは現在76歳で、昭和22年生まれ、敗戦後2年である。もちろん、わたくし自身は覚えているはずもないが、日本がまだ極度に貧しかった時代で、わたくしはかなりの未熟児として生まれたのであったのだそうである。小児科医であった父が病院からくす…