今日入手した本

 

音楽史を変えた五つの発明

音楽史を変えた五つの発明

 このところこういう系統の本ばかりを買っている。
 何かの雑誌の「今年の○冊」といった特集でどなたかが推薦していた本であるが、どこで見たのかは失念。
 おしまいの方にこうある。

 クラシック音楽は、私たちが人間として成長するうえで必要不可欠なものではない。それは一種のボーナスだと言えるかもしれない。クラシックの音楽家たちは、自分たちが娯楽産業の一員だということにそろそろ気づいてもよいのではないだろうか。クラシック音楽の持つ美しさや価値に疑いを差し挟む余地はないが、問題なのはその演奏会に沈滞ムードが漂っていることだ。ロンドンに政府等の補助を受けるシンフォニー・オーケストラが四つあり、そのどれもが十九世紀から二十世紀初頭に書かれた曲を繰り返し演奏しているという現状にどのような意味があるのだろうか。

 こういう意識を背景に持たないクラシック音楽論はほとんど有効性を持たないだろう。だが新聞の演奏会評などを見てもそのような意識を感じ取れることはほとんどない。音楽評論家といわれるひとの書いたものはほとんどが失格である。例外は作曲家の書いたもので間宮芳生さんや柴田南雄さんのものなどはいつも面白かったのだが・・。ちなみに著者は作曲家。
 

 本が増えてきていかんともしがたくなってきたので、仕事に一区切りついたら少し売り払うかと思い、予備知識習得のために買ってきたのだが、どうも古本というのはもうまったく売ってもいくらにもならないものになってきているらしい。困った。