今日入手した本

 本屋さんで偶然見つけた本。「クク氏の結婚」と「キキ夫人の幸福」の2つの小品(小説? 童話?)を収める。あわせて30分くらいで読めるので、もう読んでしまった。「キキ夫人の幸福」のほうが圧倒的に面白い。これを読んで感じるのは女は怖いなあということである。本当に怖い。背筋が寒くなる。そしてまた思うのは恋愛というのは女の仕事なのだなあということで、ここにでてくるクク氏とキキ氏という男のなんといういい加減、なんという出鱈目! なんという軽薄! 要するに、能動的なのは女で、受動的なのが男。まあ下世話ないいかたでは、来るのが女で拒まないのが男。男というのは、主体性がないというか好みがないというか・・。しかし、こんな感想は読まなければ理解できないものかもしれない。
 佐野洋子さん、谷川俊太郎氏と結婚していたのだ! 知らなかった。
 
祝魂歌 (朝日文庫)

祝魂歌 (朝日文庫)

 これも本屋さんでみつけた。というか、上の佐野さんの本のすぐそばにあった。東日本大震災にあてこんだ本かと思ったが、そうではなく、だいぶ前に出た本の文庫化らしい。もちろん同じ谷川氏の「祝婚歌」のもじりであろうが、死についての詩のアンソロジーである。「祝婚歌」では永瀬清子氏の「だましてください言葉やさしく」を知ったが、本書でも永瀬氏の「あけがたにくる人よ」が一番ひびく。永瀬氏は本当に凜としたひとだと思う。
 カバーの装画は佐野洋子さん・・。