今日入手した本

昭和陸軍の軌跡 - 永田鉄山の構想とその分岐 (中公新書)

昭和陸軍の軌跡 - 永田鉄山の構想とその分岐 (中公新書)

 ともに片山杜秀氏の「未完のファシズム」を読んで、あまりに第一次世界大戦あたりの日本史を知らないことを痛感して、勉強のために買ったもの。
 まだほとんど読んでいないが、「複合戦争・・・」の冒頭に、三木清が第一世界大戦当時をあとからかえりみて「私は感受性の最も鋭い青年期にあのような大事件に会いながら、考えてみないとすぐには思い出せないほど戦争から直接に精神的影響を受けることが少なくてすんだのである。単に私のみでなく多くの青年にとってはそうではなかったかと思う」という文章があって、少し安心した。三木清でさえそうであるなら、わたくしが第一次大戦についていたって無知蒙昧でいたのはしかたがないのかもしれない。
 その当時話題になったのは「戦争のためにドイツ語の本が来なくなると日本の学問は衰える」というようなことだったのだそうである。もちろん三木清たち知識人のあいだでの話題なのであろうが。