今日入手した本
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/02/26
- メディア: ハードカバー
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- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/02/01
- メディア: 単行本
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これもまだほとんど読んでいないのだが、序言の「歴史とは偶然の産物である」で、J・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」を論じて、ダイアモンドが「偶然」という要素への意識が乏しい、としているのが解せない気がした。最近でた「知の逆転」で吉成真由美氏は「銃・病原菌・鉄」を「西洋の覇権が、民族の能力の違いによるものではなく、単なる地理的な有利性の結果に過ぎないことを喝破してみせた」本である、と要約している。ダイアモンド自身にも「この本の中であなたは、西欧の成功というものは、いくつかの幸運な地理的条件が偶然重なったから成り立った」ということをいっているとしていて、ダイアモンドもそれを受け入れている。わたくしも吉成氏の見解に与する。偶然という言葉の使い方の問題なのかもしれないが・・。
それと、ダーウィンの進化論での「適者生存」を論じて、「首の長いキリンのほうが首の短いキリンより環境に適しているという説明も、ある種が別の種に変わるのが進化なのだから、整合性があるとはいえないし、種の変化は突然変異によるのだろうから、それだとまるでネオラマルキズム、つまり獲得形質の遺伝になる」というのもよくわからない。ダーウィンのした最大の貢献は、獲得形質の遺伝を否定したことにあるのだと思う。もしも、獲得形質が遺伝するのであれば、われわれはなりたいものになっていく。しかし、突然変異による変化はランダムであって、そうであれば、われわれが将来どんな生き物をさらに生んでいくかはまったくわからない。それがポパーのいう「未来は開かれている」ということなのだと思う。ポパーが主著の「客観的知識」に「進化論的アプローチ」という副題をつけるのもそういう含意だと思う。わたくしも「歴史とは偶然の産物である」と思うが、それはダーウィン進化論を受け入れることとほとんどパラレルだと思っている。
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,ノーム・チョムスキー,オリバー・サックス,マービン・ミンスキー,トム・レイトン,ジェームズ・ワトソン,吉成真由美
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/12/06
- メディア: 新書
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- 作者: カール・R.ポパー,Karl Raimund Popper,森博
- 出版社/メーカー: 木鐸社
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
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