今日入手した本
- 作者: 角地幸男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/03/28
- メディア: 単行本
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中学を出たばかりのときに神田の一誠堂書店で垂水書房版の著作集を買ったのが最初なのだという。わたくしが神田の古書店で大量に店頭で店晒しにされている垂水書房版の著作集を見たのは大学の専門課程に進学した後だったような記憶があるから同じくらいの年齢といっても、随分の違いである。
吉田氏推奨の本をいろいろ読んだとあって、矢田挿雲の「太閤記」を読んだとある。わたくしは「太閤記」は読まなかったが「江戸から東京へ」はかなり読んだ。柴田天馬版の「聊齋志異」も読んだと。わたくしは買っただけに近いがまだ本棚の片隅にあるあずである。
そういうことで大いに親近感のもてる著者であるが、ざっと流して読んだ印象では、書いてあることは吉田信者にはあまり新しいと思える部分はないように感じた。
- 作者: 片山杜秀
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/03/13
- メディア: 単行本
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本書はそういう片山氏がバッハ、モツアルト、ショパン、ワーグナー、マーラーという作曲家からフルトヴァングラー、カラヤン、クライバーからグールドまでの演奏家について語った氏の普段の守備範囲から離れた本になっている。「カラヤンの演奏は二十世紀後半のブルジョアの夢を記録しています」と氏はいう。二十一世紀はブルジョアの夢がしぼんでいく時代になっていくのであろうから、クラシック音楽というのはどうなっていってしまうのだろうか? オペラは19世紀のヨーロッパの夢のエッセンスかもしれない。それがようやく少しほんの少し日本に(徒花として?)根を張ってきつつあるのかもしないのが皮肉である。クラシック音楽が保護すべてき古典芸能のようなものになっていってしまうとすると、西欧のものは保護する理由はあっても日本のものはその理由をみつけるのが難しい。それでも100年の歴史はそれなりのものではあるので、やはり残していくべき遺産ということになるのだろうか? (曲は変わって諸井三郎の第二交響曲。これが1938年ごろに書かれていたわけである。)
- 作者: NHK取材班
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/03/15
- メディア: 単行本
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