橋本治「国家を考えてみよう」 高島俊男「漢字と日本語」 酒井順子「オリーブの罠」

 橋本治さんの本は出ればたいてい買うようにしている(ただし小説は苦手、窯変源氏とか双調平家とかもだめ)。これはプリマー新書だから高校生あたりを対象にしているのかもしれないが、最後のほうに「選挙に行こう」などということが書いてある。橋本氏の本を読んでいると時々丸山眞男風な部分を感じるところがあるが、本書はその路線なのかもしれない。
 どうも21世紀は民主主義が機能しなくなっていく時代なのではないかという気がする。民主主義はいいがポピュリズムは駄目というのも変だし、テレビにでているひとがそれだけで信用されるなどというのでは、未来は暗いのではないかと思う。
  高島さんは「中国の大盗賊 完全版」や「漢字と日本人」以来のファンなので。しかし本書は「漢字と日本人」とタイトルが一字違いである。
 「中国の「ドーダ」」をちょっと読む。ちかごろの朝日新聞の中国記事はいい、と書いてある。知らなかった。今度、少し読んでみよう。
  酒井さんは「負け犬の遠吠え」以来のファンなので。わたしは女性関係の情報にまったく疎いので、その情報源の一つが酒井さんの本となっている可能性がある。前に小倉千加子さんの「結婚の条件」を読んだときにも感じたのだが、そこで言及されている雑誌のほとんどが読んだこともないものであった。「アンアン」だとか「ノンノ」だとかいう雑誌は開いてみたこともない。「オリーブ」という雑誌などにもとんと縁のないわたくしには、本書は理解を超えているかもしれない。
 新刊かと思ったら、二年前の出版であった。