客観的な医療

今、コロナウイルス感染の増大のため、疾患の重症度によって入院の適応を決めるという提案がなされている。
その適応を決めるのがパルスオキシメーターによる酸素飽和度の数字なのである。

医師であれば、この提案をみて唖然としないものはないだろう。
病気が数値化されている。95を越えたら中程度とか。

時に癒し しばしば支え つねに慰む

これは出典がわからない言葉らしいが、いまだに医者に出来ることなど限られている。しかし、患者さんを支えること、慰さめることならできる。
「先生、苦しいです。」 おもむろにパルスオキシメーターで測定し、「94%ですな。もう少しお家で様子を見てください。」というだけなら機械でもできる。

今度の騒動をみて、お偉いさんは医療をそういう目でみているのだなということがわかった。
 国会議員も各大臣、総理大臣、都知事・・みな同じである。
 おそらく、そういうかたがたは患者を慰めるロボットでも作ることでも考えているのかもしれない。