入院の記

 半年位前に一度自分の病気について書いたことがある。

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 2020年後半から何となく調子が悪かったが、その年に亡くなった母の相続の問題などがあり、経過をみていた。
 しかし、どうにも調子が悪いので、2020年の年末に血液検査。そこで強度の貧血が見つかりそのまま入院、輸血、内視鏡検査。それで二指腸潰瘍が見つかる。しかし潰瘍壁が固いなど、どうもおかしいとしてⅭTもとった。年末のため結果は年明け。年明けのCT検査報告書は「大腸癌・肝転移・・・」。
 さらに検査が必要ということで東大病院消化器外科に1月5日から23日まで入院。(検査よりも食事が不味いのがつらかった。)
 その最終診断結果は以下の通り。
 横行結腸癌:十二指腸浸潤 肝転移(右葉に2ヶ) 肺転移?(微小結節 良性の可能性大?)

 横行結腸癌の十二指腸浸潤というのはかなり珍しいらしく東大病院でも年に一人あるかないからしい。この浸潤が十二指腸潰瘍をおこし貧血の原因になっていたと推定された。
 肝転移はまったく症状はなくCTで指摘されるのみ。
 以後、東大消化器内科で、原則2週ごとの外来化学治療を現在まで継続中。すでに30回位を継続している。
 治療の効果:大体3ヶ月に一度CTで経過を見ているが、退院後最初のCTで原発巣が半分くらいに縮小していた。「ふーん、抗がん剤ってこんなに効くこともあるのだ」と思ったが、その後は原発巣の径は増大もせず、縮小もせず、そのままの大きさで経過している。
 通常の血液検査は、現在は軽度の肝機能異常(胆道系酵素の軽度の上昇)のみ。癌マーカーであるⅭEAは入院当初の15位から今は7~8で横ばい。
 おそらく化学療法治療を受けているものとしては、ややいいほうの経過なのだろうと思う。
 実は、去年7から8月にかけ腫瘍が縮小したので、手術できるかもという話がでてきた。手術は《原発巣切除、膵頭十二指腸切除、肝転移切除、肺転移?切除》という医療関係者ならわかるようにまあとんでもない大手術で、東大でも初めての手術といわれ、ゲッと思ったが、ICG検査という肝臓解毒機能の検査が悪く、手術に耐えないということになり、めでたく?化学療法継続ということになった。
 
 副作用:一番は手先・足先の痺れと知覚鈍麻で、細かい作業がしづらい。字を書く、ボタンをかける、パソコンの打鍵などが特に困る。しかし副作用で辛くて動けない、食べられないなどいうことはおきていない。治療中、一時的に口内炎などが起き、だるくなるが、副作用は比較的軽いほうなのだろうと思う。
 なお、最近、下腹部痛が時に生じるようになったが、普通のレントゲンでは問題なし、血液検査も問題なし。近々CTをとる予定。横行結腸の口側が長く腫瘍による通過障害が続いた結果、軽度の腸閉塞症状をおこしているのだろうということだが、食事を控え気味にしただけ既に現在では痛みは消失している。

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 ここまでであるが、今回昨日まで約40日ほどまた入院していた。
 じつは入院の原因は腰痛。これの原因は脊椎圧迫骨折であった。L1,4,5の三か所。圧迫骨折の痛みは2ヶ月くらいで軽快するらしいが、わたくしのも現在かなり軽快している。それで入院中いくつか検査し、やはり原発巣は少し悪化、増大しており、将来の腸閉塞の回避のための処置が必要として、今回、人工肛門造設手術をおこなって退院してきた次第。
 入院の第一の感想は食事がまずい。絶食・点滴がうれしいくらいであった。
 自分の病気のことなど書いてもしかたがないと思うが、一般的な感想など、これから、また少し書いてみるかもしれない。