今日入手した本

七つの夜 (岩波文庫)

七つの夜 (岩波文庫)

 「詩という仕事について」が面白かったので買ってきた。同じく連続講演の記録のようである。その中の「詩について」で「私は抽象的思考がほとんどできません」ということをいっている。また「東洋では一般に文学も哲学も歴史的に学びはしない」ともいっている。あるいは「美とはある肉体的感覚、私たちが体全体で感じる何かです」とも。
 自分のことを考えると、抽象的思考しかできず、歴史的にしか考えらず、美もまたつねに頭で理解しようとしているのだと思う。明治のはじめにまったく根をもたない西洋を受け入れて転身してから一世紀半経過した国に生きているという意識が片時も頭を離れることがない。キリスト教的な一方向に進む時間という意識がつねにあり、円環的な時間という感覚は実感にはならない。わたくしがもっている直線的な時間意識というは頭の理解ではなく、体全体で感じている何かであるのかもしれないが。
 
全身翻訳家 (ちくま文庫)

全身翻訳家 (ちくま文庫)

 いまちょっと翻訳のことを考えているので、買ってきた。このひとどうも「風と共に去りぬ」を訳しているらしい。なんだかご苦労さまという気もする。これはすでに「風に散りぬ」「風と共に去れり」「風と共に去る」など数々の既訳があるらしい。もちろん大久保康雄訳も、大久保・竹内道之助訳も。これだけあるのなら、もう新しく訳すこともないようにも思うのだが・・。