2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧

 内田樹 鈴木晶 「大人は愉しい メル友おじさん交換日記」

冬弓社 2002年6月25日 初版 内田氏と鈴木氏がインターネット上で、公開しながら意見交換した日記を本にしたものである。 内田氏も鈴木氏もプライベートな日記はつけたことがなかったのに、インターネット上での公開日記ならいくらでも書けるようにな…

 日下公人 養老孟司 「バカの壁をぶち壊せ! 正しい頭の使い方」

ビジネス社 2003年10月1日初版 この二人による放談集。もう勝手なことをいっている感じ。日下氏が巻頭で「ここで批判した対象にはそれぞれの事情があることは二人とも知っているから、本気ではあるが、それほど本気でもない対談となった」というよう…

 笠原和夫 「映画はやくざなり」

新潮社 2003年6月25日 初版 東映やくざ映画の脚本を多数書いた笠原氏の映画論。笠原氏は東映時代劇、美空ひばりの映画などの脚本を書いたあと、ひょんなことからやくざ映画の脚本を書くようになったらしい。ここに書かれているのは、やくざ映画にかか…

 片岡義男 「文房具を買いに」

東京書籍 2003年8月13日初版 さまざまな文房具を材料にした写真集(文章つき)といった本。 わたくしも、かつては文房具に凝っていた時期があり、銀座の伊東屋にかよっていたことがあるから、こういう本で写真を見ているだけでもとても楽しい。 文房…

 レオポール・シュヴォ 「年を歴た鰐の話」

文藝春秋社 2003年9月15日 初版 シュヴォ作というより山本夏彦訳ということで買った本。おそらく売り出す側も山本氏の訳ということを最大のセールス・ポイントにしているであろう。山本夏彦氏の本を読んでいると、ときどき、今は絶版の本として、この…

 アーサー&エレーヌ・シャピロ 「パワフル・プラセボ 古代の祈祷師から現代の医師まで」

共同医書出版社 2003年5月15日初版 プラセボにつき広く論じたものである。 オスラー卿によれば、人間とは薬を欲しがる動物なのだそうである。 医学の歴史の大部分の時期において、われわれはプラセボ以外の薬をもたなかった。17世紀にヨーロッパに…

 矢幡洋 「危ない精神分析 マインドハッカーたちの詐術」

亜紀書房 2003年8月8日初版 一読、気が重くなる本である。 PTSD(Post Traumatic Stree Distress )外傷後ストレス障害についての本であるが、「あるつらい記憶は抑圧され、本人にとっても思い出せないものになっているが、そのつらいできごとがP…

 仲正昌樹 「「不自由」論 −−「何でも自己決定」の限界」

ちくま新書 2003年9月10日初版 著者については何もしらない。副題に惹かれて買ってきた。医療の世界においては、自己決定の問題はきわめて今日的なものであるからである。しかし、そういう点がとくにとりあげられているわけではなかった。最後のほう…

 渡辺京二 「なぜいま人類史か」

葦書房 1986年10月10日初版 思うところあって、渡辺京二氏の「なぜいま人類史か」を読み返してみた。本書を購読したのが3年前なので、久しぶりに読み返すことになる。 「なぜいま人類史か」「共同体の課題」「外国人が見た幕末維新」「明治維新をめ…

 伊勢田哲治 「擬似科学と科学の哲学」

名古屋大学出版会 2003年1月10日 初版 偶然、本屋でみつけた本。まじめな科学哲学の本であるが、科学哲学への視座として、いわゆる線引き問題−科学と非科学の間にどこに線を引くかという問題−を主として論じており、その例として、擬似科学の問題をと…

 水野肇 「誰も書かなかった日本医師会」

草思社 2003年 8月28日 初版 とりあげるほどのの本ではないかもしれないが・・・。 ここに書かれている武見太郎の像が面白かった。その言、医師会員の三分の一は、医療費の上がることしか考えず、勉強もしない”欲張り村の村長”のような連中である。し…