2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

隆慶一郎「吉原御免状 隆慶一郎全集1」

新潮社 2009年9月 かなり以前、網野善彦氏の本をいろいろと読んでいたことがある。「無縁・公界・楽」とか「異形の王権」とか本当に面白かった。アジールという言葉をそこではじめて知ったのかどうかはもう思い出せないが、病院は一種のアジールなので…

今日入手した本

進化の存在証明作者: リチャード・ドーキンス,Richard Dawkins,垂水雄二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/11/20メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 112回この商品を含むブログ (25件) を見る ドーキンスの本ということで買ってみた。いうまでもなく…

A・フランス「神々は渇く」 アナトール・フランス小説集 2

白水社 2000年 これも前の「ジョゼフ・フーシュ」同様、開高健・谷沢永一・向井敏の鼎談「書斎のポ・ト・フ」の紹介によって知った。大分前に見つけ買ったままになっていたが、「ジョゼフ・フーシュ」を読んだので、関連するものとして思い出して読んだ。…

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隆慶一郎全集第一巻 吉原御免状作者: 隆慶一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/12メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (8件) を見る 若いころ、リラダンにいかれ、小林秀雄に傾倒し、ヴァレリーで卒論を書いたひとが、後年読み物を…

S・ツヴァイク「ジョゼフ・フーシェ」

みすず書房 1998年 ツヴァイクの本を読むのは「昨日の世界」「人類の星の時間」についで3冊目。 「昨日の世界」は養老孟司氏の薦めにより読んだのだったと思う。「人類の星の時間」をなぜ読んだのかは忘れてしまった。ゲーテの「マリーエンバートの悲歌…

J・グレイ「わらの犬」

みすず書房 2009年10月 書名の「わらの犬」は、古代中国の祭祀で用いられた捧げものである。祭のあいだは丁寧に大事にあつかわれるが、用がなくなると、踏みつけにされ、惜しげもなくすてられる。「天然自然は非情であり、あらゆるものをわらの犬のよ…

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わらの犬――地球に君臨する人間作者: ジョン・グレイ,池央耿出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2009/10/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (14件) を見る 偶然、書店でみつけた本だが、日頃わたくしが関心をもっていることに…

佐伯啓思 三浦雅士「資本主義はニヒリズムか」

新書館 2009年10月 本書は、巻頭の佐伯氏の「金融ニヒリズムと「現代の危機」」という論文、巻末の三浦氏の「ニヒリズムとしての現代芸術」という論文(ともに2009年のもの)をはさんで、佐伯氏と三浦氏の4つの対談を置く構成になっている。4つ…

S・キング「悪霊の島」

文藝春秋社 2009年9月 キングの日本語訳としては最新の長篇小説。 エドガー・フリーマントルという建設請負業界で成功していた人物が、事故で九死に一生をえて、別の人生を歩みはじめる話である。妻と別れ、フロリダのデュマ島という小さな島で転地療法…

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男おひとりさま道作者: 上野千鶴子出版社/メーカー: 法研発売日: 2009/10/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 155回この商品を含むブログ (50件) を見る 上野氏は完全に介護・老後の専門家へと変貌したようである。フェミニズムの世界からうまく脱出しつ…

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藝文往来作者: 長谷川郁夫出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/02メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る 著者は小澤書店の社主であったひとである。小澤書店は吉田健一の「定本 落日抄」「ラフォルグ抄」「葡萄酒の色」など、あ…

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完全なる証明作者: マーシャ・ガッセン,青木薫出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/11/12メディア: ハードカバー購入: 21人 クリック: 475回この商品を含むブログ (64件) を見る 昔わからないながらも数学基礎論の本を面白がって読んでいたことがあり、こ…

C・ローゼン「ピアノ・ノート」

みすず書房 2009年9月 著者は日本ではほとんど知られていないうようだが(わたくしはまったく知らなかった)、アメリカ生まれのLPやCDを多くだしている向こうでは高名なピアニストらしい。1927年生まれとあるからもう相当な高齢である。原著は…