2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
朝日新書 2013年4月 株が暴落したようである。わたくしは株に関心がないのでそれ自体はどうでもいいのだが(などと書くところがすでに経済学をわかっていないことを露呈しているのだと思うのだが)、医療も社会のなかの一つの制度としてあるので、今回…
川端康成伝 - 双面の人作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/05/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (18件) を見る 小谷野氏は今まで、作家の伝記を三冊書いていて、これが4冊目である。今までのものもすべてもっているが、谷崎潤…
第6章「片言の力−言葉の進化」は言葉の問題を論じる。 ラマチャンドランは人間は人間以外の動物とはまったくレベルを異にする動物であるとの立場であるから、人間を人間以外の動物から区別するものとしての言語に注目するのは当然である。 言語というのは本…
第5章は自閉症の問題をあつかっている。わたくしは内科の医者であるので、自閉症児をみた経験はない。接する可能性があるのは高機能の自閉症、アスペルガー症候群の一部で、しばしば職場の問題として相談される。その病因については広く容認されているもの…
決められない患者たち作者: Jerome Groopman MD,Pamela Hartzband MD,堀内志奈出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2013/04/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る グループマンとハーツバンドという二人の共著。クループマンの「医者は現場で…
1922 (文春文庫)作者: スティーヴンキング,Stephen King,横山啓明,中川聖出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/01/04メディア: ペーパーバック クリック: 4回この商品を含むブログ (27件) を見る 4編の中編をおさめる原著「Full Dark, No Stars」を「ビッ…
第4章「文明をつくったニューロン」は本書の中核となる部分で、人間を人間たらしめたのは模倣の能力、他者をまねるという特異な能力であり、これが言語とともにわれわれをつくったのであり、言語も(少なくとも部分的には)模倣の能力に依存しているのであ…
第3章「うるさい色とホットな娘−共感覚」は共感覚の問題を論じる。共感覚とは、たとえば数字を見ると、それが黒いインクで印刷してあっても、そこに色を体験するというような現象である。あるいはCの音を青く感じるとか、曜日に色を感じるとか。 まず、こ…