2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

小谷野敦「『こころ』は本当に名作か 正直者の名作案内」

新潮新書 2009年4月 漱石の『こころ』を論じたものではなく、副題のように、どのような文学作品を薦めるかを示したものである。 小谷野氏の読書量は驚くべきもので、前の『里見紝伝』でも里見氏の全作品を読んだといい、そんなことは「時間さえ掛ければ…

今日入手した本

W・ドイル「アンシャン・レジーム」 岩波書店 2004年 T・C・W・ブラウニング「フランス革命」 岩波書店 2005年 E・ソーバー「進化論の射程」 春秋社 2009年4月 古屋裕子編「英語のバカヤロー!」泰文堂 2009年3月 アンシャン・レジー…

片岡義男 「なにを買ったの? 文房具。」

東京書籍 2009年4月 片岡氏は小説家であると思うが、その小説は読んだことがない。「日本語の外へ」「影の外に出る」「音楽を聴く」などは読んだことがあり、ちょっと日本人離れした、乾いた、もたれ合いをきらう独特の感性のひとという印象をもってい…

小林善彦「「知」の革命家ヴォルテール」

つげ書房新社2008年11月 著者の小林氏によれば、名のみ有名な(あるいは名前もそれほどは有名ではないかもしれない)ヴォルテールについて、その全体像を示すような研究が日本にはまったくないのだそうである。翻訳に限ってもエイヤーというひとの「ヴ…

今日入手した本

R・ポーター「啓蒙主義」 岩波書店 2004年 神永正博「統計思考力」 Discover 2009年4月 小谷野敦「『こころ』は本当に名作か」 新潮新書 2009年4月 啓蒙主義 (ヨーロッパ史入門)作者: ロイポーター,Roy Porter,見市雅俊出版社/メーカ…

ポメラ使用記

キング事務の「ポメラ」を2月ほど使ってきた。 「ポメラ」は、ポケット・メモ・ライターの頭をとった造語なのだそうで、デジタルテキストデータとしてメモをとることを目的に作られたらしい。 少し大型の手帳くらいの大きさで、蓋をひらくとモノクロの液晶…

今日入手した本

小林善彦「「知」の革命家 ヴォルテール」 つげ書房新社 2008年11月 「週刊文春」で鹿島茂さんが紹介していた。「知」の革命家ヴォルテール―卑劣なやつを叩きつぶせ作者: 小林善彦出版社/メーカー: 柘植書房新社発売日: 2008/11メディア: 単行本 クリ…

「病の起源」1・2

NHK出版 2009年2月・3月 NHKスペシャルで放映された全6回の放送の内容を3回づつを2冊の本に収めたもの。(1)が睡眠時無呼吸症候群、骨と皮膚の病気、腰痛を、(2)が読字障害、糖尿病、アレルギーを収める。たまたま「腰痛」の番組をテレ…

今日入手した本

『世界文学全集15』パリの家 鐘 集英社 1967年 本当はボウエンの「日ざかり」を読みたいのだが入手できないので、とりあえず「パリの家」。世界文学全集〈第15〉ボウエン,マードック―20世紀の文学 パリの家・鐘(1967年)作者: ボウエン,マードック,伊藤…

C・テヴィンケル「コンサートが退屈な私って変?」

春秋社 2009年3月 こういうタイトルであり、表紙にも漫画風の絵があるが、クラシック音楽を斜に構えておちょくっている本ではない。クラシックを熱愛する著者が、これからもクラシック音楽がみんなのものであり続けるためにはどうしたらいいかを真剣に…

今日入手した本

「病の起源 2」NHK出版 2009年3月 進化医学の解説。NHKスペシャル病の起源〈2〉読字障害/糖尿病/アレルギー作者: NHK「病の起源」取材班出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2009/03メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件…

村上龍「無趣味のすすめ」

冬幻社 2009年3月 村上氏は日本的な村落共同体的社会への嫌悪を仕事の根底においているひとであると思う。したがって日本のいわゆる構造改革路線についても、それが日本的共同体風土を破壊してくれることを期待していたように思われる。 日本の構造改革…

今日入手した本

橋本治「橋本治という考え方」 朝日新聞出版 2009年4月 それにしてもなんというタイトル!橋本治という考え方 What kind of fool am I作者: 橋本治出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2009/04/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 9回この商品を…

今日入手した本

S・ピンカー「思考する言語」 NHKブックス 2009年3月 C・テヴィンケル「コンサートが退屈な私って変?」 春秋社 2009年3月 思考する言語(上) 「ことばの意味」から人間性に迫る (NHKブックス)作者: スティーブンピンカー,Steven Pinker,幾島…