ポメラ使用記
キング事務の「ポメラ」を2月ほど使ってきた。
「ポメラ」は、ポケット・メモ・ライターの頭をとった造語なのだそうで、デジタルテキストデータとしてメモをとることを目的に作られたらしい。
少し大型の手帳くらいの大きさで、蓋をひらくとモノクロの液晶がでてきて、手前には二つに折りたたまれたキーボードがあり、それをひらくとすぐに入力ができるようになる。
作った側としては本当にメモをとるための機器として開発したらしい。しかし簡単なメモをとるだけならば紙と筆記具の方が便利なのではないかと思う。もちろん、メモをそのままデジタル・データとしてコンピュータに取り込めれば便利である。しかし数行のメモならば、それをわざわざ取り込むことはあまりしないのではないかと思う。「ポメラ」はやはりある程度の長さの文章を入力するための機器なのではないかと思う。
ある程度まとまった量のテキストデータをつくることを日常的に必要としているひとはある数存在するのではないかと思う。そのためにパソコンを持ち運ぶのは大変だし大袈裟だし、そもそもテキストだけ打てればいいのだからパソコンに付属している機能のほとんどは不要である。とすればこのように小型でテキスト入力に特化した機器は、その目的にかなっている。
少し長い本の感想をときどき書いているので、出先で感想の一部をある程度まとまって入力できる本機はとても便利である。ということで、とても便利に使ってきた。不満としては付属しているATOKの辞書がいささか小型のものであるらしく変換がパソコンのATOKに比べて、少し見劣りすることくらいであろうか? パソコンとの連携はUSBケーブルかSDメモリを介しておこなう。内部の記憶容量は小さいが、1時間くらいテキストを入力する分にはまったく問題がない。
随分以前、テキスト・エディターのみの機能をもつ小型の機械、記憶媒体はフロッピ・ディスク、といったものがないかあと思っていた。どうもあまり需要がないらしくそういうものはでないらしいとあきらめていて、仕方がないから最近流行のネットブックでも買おうかと思っていた矢先、去年の12月くらい偶然に「ポメラ」を知った。わたくしのようなことを思っていたひとがある程度いたのか、そのときは売り切れ状態で、今年1月末にようやく入手できた。
このような機器にある程度の需要があるのであれば、一層のこと、むりしてキーボード折りたたみなどにしなくて、「超整理手帳」程度の大きさで、蓋をあければすぐ入力というような機器ができないだろうかとも思う。そうすればもっと軽くてもっと使い勝手がいいのではないかと思う。しかし今のところは本機に満足している。
- 出版社/メーカー: キングジム(KINGJIM)
- 発売日: 2008/11/10
- メディア: オフィス用品
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