2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧
角田忠信 「日本人の脳 脳の働きと東西の文化」 大修館書店 1978年2月 J・ダイアモンド 「セックスはなぜ楽しいか」 草思社 1999年4月 V・S・ジョンストン 「人はなぜ感じるのか?」 日経BP社 2001年6月 S・R・ダマシオ 「無意識の脳 …
ランダムハウス講談社 2006年3月15日初版 この本を読んでみようと思ったのは、最新の脳研究によってフロイトの夢解釈理論は完全に破産宣告されていることを確認しておきたいと思ったからなのだが、期待?に反して必ずしもそうとはいえないのだという…
G・マーカス「心を生みだす遺伝子」 岩波書店 2005年3月 A・R・ダマシオ「感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ」 ダイヤモンド社 2005年11月 T・スッタフォード M・ウェブ「MIND HACKS 実験で知る脳と心のシステム」 …
紀伊国屋書店 2006年2月2日初版 ガザニガは主として分離脳(てんかん治療のために左右の脳を分離した状態)を用いた認知機能の研究をしている人らしい。研究者の色彩が強い人であるように思われ、特に深い思考が述べられているようには思えないが、前…
M・S・ザガニガ 「脳の中の倫理 脳倫理学序説」 紀伊国屋書店 2006年2月 竹内薫 「99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」 光文社新書 2006年2月 内田樹 小田嶋隆 平川克美 町山智浩 「9条どうでしょう」 毎日新聞社 2006年3月 …
第15章「子供に何を語ればいいのか?」 この本の中で一番問題の章である。この章でいわれていることは次のようなことである。 親が子供に宗教教育をすることを法律で禁ずるべきである。親が子供を虐待することが法律で禁じられているのに、なぜ親が子供に…
R・トリヴァース「生物の社会進化」 産業図書 1991年6月 S・ミズン「心の先史時代」 青土社 1998年3月 P・ブルーム「赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源」 ランダムハウス講談社 2006年2月 関川夏央「おじさんはなぜ時代小説が…
第13章 人間を見よ―人間性と超自然信仰 著者のハンフリーはケンブリッジ大学のある講座の特別研究員となる。その講座は英国心霊研究協会からの基金によるものであった。それでハンフリーは、「超常現象の原理主義」の伝道者の心理的履歴の研究をした。その…
第7章「洞窟絵画・自閉症・人間の心の進化」 今から約3万年前にかかれたとされているショーヴェの洞窟絵画はそのきわめて写実的な描写によってよく知られている。ここに人類の歴史においてようやくわれわれの心性と通じる祖先が出現したことの証拠とされる…
[新曜社 2005年5月25日初版] 昨日買ってきたid:jmiyaza:20060320この本を少し読んでいるところである。プレマックはサラというチンパンジーにプラスチック片を用いて会話が成立することを示したので有名なひとである(喉頭の構造からチンパンジーは言…
J・ダイアモンド 「人間はどこまでチンパンジーか? 人類進化の栄光と翳り」 新曜社 1993年10月 佐々木正人 「ダーウィン的方法 運動からアフォーダンスへ」 岩波書店 2005年3月 D&A・プレマック 「心の発生と進化 チンパンジー、赤ちゃん、…
[新曜社 2001年4月15日初版] ハンフリーの「獲得と喪失」id:jmiyaza:20060315の原注で知った本。5年前に発行されているのに不明にしてその存在を知らなかった。恥ずかしながら、ここに書かれていることの八割を知らなかった。告白すると(などと大袈…
第5章「心身問題の解き方」(2) ハンフリーが身心問題を進化論的見地から論じていることをid:jmiyaza:20060317見た。 同じように身心問題を進化論的見地から論じたものとして、ポパーの「身心問題と世界3」がある(果てしなき探求(下) 岩波現代文庫 2…
第5章「心身問題の解き方」 ハンフリーの主張。 最近の脳科学の進展によって、今日は何曜日かを思い出すときに脳のどの部位が活動しているかということが示せるようになってきている。したがって、こころと脳というのが一つの状態の異なる側面であること、…
[紀伊国屋書店 2004年10月30日初版] 本書は偶然本屋でみつけたものであるが、購入してみようかなと思ったのは、その中にプラシーボ効果をあつかった部分があったからである。しかし、ほかにもきわめて刺激的な論点をふくんだ論が多くあり、様々な思…
[新曜社 2006年2月20日初版] 健康心理学についての簡潔で要をえた概説書。 以下、要約。 疾病構造は感染症などの急性疾患から、がんや糖尿病のような慢性疾患への変わってきている。従来の急性疾患に対しては、身体医学モデルが有効であった。これは…
[岩波書店 2006年1月26日 初版] 進化生物学者である長谷川氏の自伝である。「グーテンベルクの道」というシリーズの一冊で、読んできた本を材料に自分の歩みを語る形になっている。 とりあげられているのは、さまざまな図鑑類、ロフティング「ドリト…
梅田望夫さん、近藤淳也さんの本を読んでいると、梅田さんも近藤さんも、あるいは一般的にグーグル創設者をふくむシリコンヴァレー系の人も、みな理科系の人なのだなあ、ということを強く感じる。不特定絶対多数への信頼ということもそれと密接に関係してい…
近藤淳也『「へんな会社」のつくり方』を読んでいて、この会社の人事考課とか給与査定はどうなっているのかなどという馬鹿なことを、ちょっとかんがえた。 とにかく少人数の会社のようであるから、フラットな組織であり、仕事の見晴らしがきくのであろうかれ…
「ウェブ進化論」ではてなという会社を知った関係で近藤淳也『「へんな会社」のつくり方』というへんな本を読んでいる。近藤氏ははてなという会社の社長さんである。 何だかかなり安直なつくり方の本で、梅田氏の「ウェブ進化論」が氏の半生のエッセンスであ…
「ウェブ進化論」を読んでいて気持ちがいいのは、著者のこれからの世代への目が温かいことが関係しているように思う。最近の世論を見ていると若者にきびしく、また若者の方でも未来に展望を見出せないでいるというような報道が多い。 わたくしの友人で大学で…
[新曜社 2004年1月15日初版] 主として昆虫の生殖行動を研究している生物学者による社会生物学擁護論である。 ここで強調されていることは「至近要因」と「究極要因」の区別の必要性である。それがなぜそうであるのかをしめすのが「至近要因」であり、…
グーグル的な民主主義が機能するかどうか、一番問題な分野が科学である。 科学においては、正しいか、正しくないかであって(ということにも主としてポストモダンからの強力な反論があるが、それはおいておいて)、検索エンジンがトップにもってきたものが正…
わたくしも本書を読むまでグーグルとは単なる検索エンジンの会社であると思っていた。それにしても愛想のない作りの入り口であるなあ、という印象で、ごてごてしたコンビニみたいなヤフーをもっぱら使っていた。もっとも、出典のわからない文章を調べるとき…
何が正しいかを知ってそれぞれが行動しているわけではないのに、各自のばらばらの行動の結果として望ましい事態が生じてくるという構造は、アダム・スミスの見えざる手を連想させるものである。スミスの世界においては何か大きな目標があって、それに向かっ…