2023-01-01から1年間の記事一覧

昨日 退院しました

昨日 無事退院しました・ いづれ詳しくご奉告。 宮崎」

ご報告

前回9月25日の外来受診の後、あまり調子がよくなく、当初は治療の副作用の遷延かと思っていたがなかなか回復せず、原疾患の悪化の要因もあるかと考えていたが、昨日の外来受診の結果でも、それが裏図けられたので、明後日から短期間入院の予定となった。…

小説が苦手

小説を読むのが苦手である。もちろんまったく読まないわけではないが、わざわざ架空の話を作って、そこで自分の持つ考えをのべるというのが何かまだるっこしい気がして仕方がない。 それには、わたくしが私淑してきた吉田健一氏がアンチ小説派であったことが…

ブログを始めたころ

わたくしがブログを始めたのは野口悠紀雄氏の「ホームページにオフィースを作る」(「光文社新書 2001年11月」)読んでであるから今からもう20年以上も前のことである。) そこで野口氏が言っていたのは「ホームページを作っても誰も読まない。しか…

本を読む あるいは文を読む 昔々看護師さんと読書会をしたときの話

看護師さんというのは難しい立ち位置の仕事で、まず患者さんからは医者の単なる補助役のように思われていることが多い。看護という独自の役割を医療の場で果たしているというような認識が、患者さんの側にはあまりない。(医者の側にも、それがない人は少な…

いわゆるジャニーズ問題についての門外漢の見解

わたくしはポピュラーミュージックの分野にはまったくの門外漢であるので、以下にかくことはほとんどが見当違いであろうと思う。 わたくしはジャニー老が発掘したといわれる男性タレント(女性はいない?)は主として若い女性にアッピールすることによって売…

昔 進歩的文化人という人達がいた(4)

稲垣武さんに「「悪魔祓い」の戦後史」という本がある。ここでの悪魔とは進歩的文化人(あるいは進歩思想)のことだから、かなりえげつないタイトル。(文春文庫 1997年8月) 92年に書かれたものに加筆したものらしいが、いわゆる進歩的文化人につい…

昔 進歩的文化人という人達がいた(3)

竹内靖雄氏に「経済思想の巨人たち」という本がある(新潮選書 1997)。 その中にはもちろんカール・マルクスも入っているわけだが、竹内氏は「マルクスが露骨に暴力革命を鼓吹したふしはない」として、マルクスは《「科学的世界観」を確立した「予言者…

昔 進歩的文化人という人達がいた(2)

わたくしは「進歩的文化人」というのは全てのことに対策があると思っている人たちだと思っている。 誰だったか、「進歩的文化人」というのは、対策をたてれば人間は死ななくなると思っているのではないかと揶揄していた。 人間もまた動物の一種であるはずだ…

昔 進歩的文化人という人達がいた

といっても、今でもいるのだろうと思うが以前ほどの勢いはないように思う。 しかし、わたくしの若いころには大した勢いで、わたくしなど「お前のようなやつは、俺たちが天下をとったら縛り首だ」などと言われたものである。(←これは全共闘運動が華やかだっ…

30万アクセス

今みたら、現在の総アクセス数が299989となっていた。一日の平均アクセス数が100~150位だから、本日中に30万を越えるのではないかと思う。 ブログを始めたのは野口悠紀雄氏の「ホームページにオフィスを作る」(2001年 光文社新書)にそ…

昭和22年生まれ

わたくしは昭和22年1月23日の生まれである。 年表(昭和・平成史 新版 岩波書店)を見ると、生まれてすぐの1月28日に「吉田内閣打倒・危機突破国民大会というのが宮城前広場で開かれて30万人が参加とあり、1月31日にはマッカーサー元帥が2.1…

中国  その3

ひどい話だと思うけれど、わたくしが思い浮かべる中国というと、どこかの山奥で白い長い髭を伸ばした老人が杖をついて月を見上げているというような光景であり、また李白や杜甫の詩である。政治から逃げた世界というか、現実から逃避した世界というか・・。…

中国 その2

なにしろ中国は大きな国である。日本の何倍あるのだろう? 狭い日本でさえ、北海道と九州、東北と四国、東京と京都では随分と違うだろう。 幕末、薩摩の武士と京都のお公家さんの間では全く言葉が通じず、漢文で話しあったという。そうであるなら広大な中国…

中国

最近、中国の政治経済がいろいろな面で行き詰まって来ているとする報道が多い。政治経済の方面についてはまったく知識を欠くわたくしとしては、その報道が意味するところの正否を判断することは出来ないが、わたくしが抱く疑問は、例えば中国共産党の様々な…

 山本武利 「朝日新聞の中国侵略」 文藝春秋社 2011年

何だかどぎついタイトルであるが、朝日新聞社が中国を侵略したということではない。内扉の文をそのまま引用すれば、「昭和十四年元旦、日本人居留民が激増する中国の上海に日本語新聞が創刊された。その名は「大陸新報」。題字は朝日の緒方竹虎が筆を執り、…

中野五郎「祖国に還える」復刻版 DIRECT社 2023 1 25 刊

昭和18年2月に刊行された本の復刻版である。著者は朝日新聞の記者で、大東亜戦争(と敢えて表示)開戦時アメリカにいて、アメリカで拘束されキャンプに抑留される。報道を担当するものは外交官などに準じる一種の特権を与えられるらしく、拘留といっても…

ミラン・クンデラ

チェコの小説家のクンデラが亡くなったらしい。今年7月のことらしいが、今日まで知らなかった。小説の「冗談」とか「存在の耐えられない軽さ」が有名だと思うが、読んでいない。(「存在・・」は読みだしたが中断のまま) ということでわたくしにとっては専…

ソナタ形式

昨日の稿に関して「三部形式 A―B―Aという形式は、ソナタ形式から派生したものだろうか?」という質問を寺尾さんから頂いた。わたくしは単なる一音楽好きにすぎないので、以下に書く事は全くの素人の見解としてお読みいただければと思う。 ちょうちょう ちょ…

西洋音楽の構造(1)

最近、岡田暁生氏と片山杜秀氏の本「ごまかさないクラシック音楽」について少し論じたが、不思議なことにこの本ではソナタ形式とか、曲としてのソナタというものがあまり論じられてはいなかった。 もうすでに論じつくされているということなのかもしれない。…

平和主義?

今朝の朝日新聞の朝刊の「論壇時評」に政治学者の宇野重規氏が「平和主義の行方 どう語るか」という論を寄稿している。そこに山本昭宏氏の『日本の戦後平和主義が「ほぼ有名無実化」した』という言葉が引用されていた。 福田恆存氏が「平和論にたいする疑問…

中国の政治の話

最近、中国のことが何かと話題になっている。わたくしは極度の政治音痴であるので、そこで論じられていることの正否についての評価はまったくできないが、中国の人たちの政治についての見方というのは、西欧あるいは日本のものとはまったく異なっていると思…

医師の過労の問題

わたくしは内科医であったので、外科などのメッサ―・ザイテ(メスを持って手術をすることのある科)の医師に比べればずっと楽な勤務体系であったと思う。 週2回の一般外来、週1回の専門外来、4~5人の受け持ち入院患者というような体制で若い時代を過ごし…

慶応塾歌

高校野球で慶応が優勝したため、最近、慶応の塾歌を聴く機会が多い。「おお風に鳴る我が旗は・・・」 信時潔作曲の大変よい曲だと思うのだが、この曲を聴くとなぜか、わたくしは同じ信時作の「海ゆかば」を思い出してしまう。「海ゆかば水漬く屍、大君の辺に…

父の話

父は昭和16年東京帝国大学医学部を卒業してすぐ軍医として南の島に派遣された。その島は戦略的価値がないと判断されたのか米軍に無視されたため、特に戦闘という戦闘もないまま終戦を迎えたらしい。とすれば軍医など何の役にも立たないわけで、その島で農…

吉松隆「魚座の音楽論」(音楽之友社 1987)

最近、音楽のことを論じているうちにこの本のことを思い出した。いまでこそ巨匠?の吉松氏であるが、いまからまだ30年以上以前の氏は、一部には知られていても、どちらかと言えば反時代的なきれいきれいな曲を書く異端の作曲家という扱いであったような気…

岡田暁生 片山杜秀「ごまかさないクラシック音楽」その9(完) 前衛の斜陽など

片山:冷戦当時西側は東側の先をいっていると演出したがった。前衛音楽はそれゆえ西側で生きられた。 岡田:芸術家にとっては夢のような時代だった。企業が金を出してくれた。でも今の企業は芸術ではなく環境保護に金を出す。 ベルリンの壁崩壊が音楽に与え…

岡田暁生 片山杜秀「ごまかさないクラシック音楽」その8  ジャズ・前衛音楽・東側と西側

岡田;20世紀以降の音楽を語る上でジャズは欠かせない。 片山:ジャズの起源にはセミ・クラシックがしみ込んでいる。ドイツ本流のクラシック音楽こそが文明という考えは第一次世界大戦前後に無効化されていたということに、多くのひとはジャズで気づいた。 …

岡田暁生 片山杜秀「ごまかさないクラシック音楽」 その7 第4章「クラシック音楽の終焉」 その2 ショスタコーヴィチなど

岡田:20世紀の交響曲といえばショスタコーヴィチ。以前のわれわれはショスタコーヴィチを「ソヴィエト共産党の御用作曲家」と思っていた。オラトリオ「森の歌」とか・・。西側にはない何だか全体主義的抑圧の雰囲気を持つ音楽と思っていた。 片山:自分は…

ガルッピのピアノソナタ ハ長調

YouTubeをみていたら、ミケランジェリの弾くガルッピのピアノソナタが出て来た。この曲はずっと以前ラジオを聴いていたら偶然かかっていたので知ったもので、この時もミケランジェリの演奏。この曲を世界に広めたのもミケランジェリらしい。 本当に可愛らし…