ソナタ形式
昨日の稿に関して「三部形式 A―B―Aという形式は、ソナタ形式から派生したものだろうか?」という質問を寺尾さんから頂いた。わたくしは単なる一音楽好きにすぎないので、以下に書く事は全くの素人の見解としてお読みいただければと思う。
ちょうちょう ちょうちょう(1)
菜の葉にとまれ(2) A
菜の葉に飽いたら(1´)
桜にとまれ(2´) A´
桜の花の (3)
花から花へ(3´) B
とまれよ 遊べ (4)
遊べよとまれ(4´) A´
この曲、最初の2行が次に反覆されて、その後(3)で別の方向へ行き、(4)でまた最初にもどる。これがA―B―Aという形式の原型なのかと思います。
Aばかりだと飽きるのでBという変化を入れる。しかしそれではおさまりが悪いので、またAに戻る。
A―B―Aが先にあって、そのBがソナタ形式の展開部に発展したのではないかと、わたくしは考えています。
ちょうちょう ちょうちょう(1)
菜の葉にとまれ(2)
までが第一主題の提示(A )
菜の葉に飽いたら(1´)
桜にとまれ(2´)
が第一主題の確保(A´)
桜の花の (3)
花から花へ(3´)
が第二主題で
とまれよ 遊べ (4)
遊べよとまれ(4´)
がA)を用いた終結部。
ここまでは音楽の原型で、ソナタ形式はそれの規模を大きくしただけのものではないでしょうか? 理屈っぽい西洋人が考えそうなことだと思います。
西洋の人たちがわれわれにもたらした最大のものは自然科学だと思いますが、とにかくあちらの人は理屈にこだわる。音楽という粋なものをも理屈で理解しようとする。嫌な人たちだなあ、と思いますがかれらがいなければ、人間たちは今もって草原で殺し合いを続けていたかも知れません。
クラシック音楽などはどこにも存在していないでしょう。もちろん、ソナタ形式も。