2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧
すでに2回も論じているが、まだ「はじめに」までであって、本論は小林秀雄の文章は難解で理解不能ということろから始まる。そういう理解不能の文であるにもかかわらず、60年代・70年代の大学入試には小林秀雄の文章が頻繁に出題されたというのは何たる…
魅惑のヴィクトリア朝 アリスとホームズの英国文化 (NHK出版新書)作者: 新井潤美出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2016/08/06メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る ヴィクトリア朝に興味があって、というかそれを批判したブルームズベリー・グル…
「ドーダ」というのはほぼ自己顕示といったことで、ただ一見はそうはみえない「謙遜を装う自己顕示」といった単純ではないタイプもあり、一筋縄ではいかないわけだが、鹿島氏は、パスカルの「パンセ」の「虚栄」でいわれていることは、「ドーダ」という言葉…
父母(ちちはは)の記: 私的昭和の面影作者: 渡辺京二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2016/08/16メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 渡辺氏の本は目についたら求めるようにしている。 なかに「吉本隆明さんのこと」という文があった。その一…
鹿島氏が、2008年から2015年まで「一冊の本」に連載した「ドーダの文学史」から小林秀雄についての章をまとめて一冊としたもの。 という由来のためか、かなり奇妙な構成の本である。普通、一冊の本というのは主題が提示され、それが展開され、最後に…
危険な思想家 (双葉文庫)作者: 呉智英出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2000/11メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 86回この商品を含むブログ (62件) を見る 今、鹿島茂氏の「ドーダの人 小林秀雄」の感想を書こうかと考えている。ところで鹿島氏といえば吉本…
「終章」と「あとがき」 「終章」は、ユーロ圏での国際金融センターの一つであり、欧州司法裁判所、欧州投資銀行などがあるルクセンブルクへの訪問記と欧州への一般的な感慨が並列される構成。 2015年のパリ同時多発テロはイスラム国により周到に準備さ…
第5章「民主主義の出口」 いわゆる難民の問題を扱うとともに、欧州の現状とその打開法への広岡氏の展望を提示している。 2015年9月2日、トルコからギリシャに渡ろうとしていた難民のボートが転覆してライアン君という3歳の男の子が死んだ。この報道…
ヨオロツパに、何か解らないことがあったらそれについて一冊の本を書くといいという格言がある。これは本当であるようであってヨオロツパについて今度これを書いているうちに始めて色々なことを知った気がする。 「ヨオロツパの世紀末」の「後記」の続き。 …
イーヴリン・ウォー傑作短篇集 (エクス・リブリス・クラシックス)作者: イーヴリン・ウォー,高儀進出版社/メーカー: 白水社発売日: 2016/07/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る わたくしはどうもウォーのものは吉田健一訳でないと駄目、と…
ヨオロツパは或る意味で我々が最も知らない世界の部分で我々は先ず誤解することでこれに接し、誤解が習熟に取り違えられて既に久しいことに気付いた時にはそれまでヨオロツパを我々が誤解したり習熟したつもりでいたりした原因である世界でヨオロツパが表向…