2010-01-01から1年間の記事一覧
メディアタブレットGALAPAGOSの小さい方(5.5型モバイルモデル)をしばらく前から使用(試用)しているので感想を書いてみる。 電子書籍である程度の分量の本を読んだのは村上龍の「歌うクジラ」が初めてだった。これは坂本龍一の音楽がところどこ…
電子書籍奮戦記作者: 萩野正昭出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/11メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (25件) を見る電子本をバカにするなかれ 書物史の第三の革命作者: 津野海太郎出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2010/11/26メデ…
漱石の長編小説を読むのは「坊ちやん」「吾輩は猫である」「虞美人草」「三四郎」「それから」「門」「こころ」に次いで8つ目。もっとも「こころ」は高校生の時だから、大人になってからは7つ目。一読して思うのは漱石はなんと小説を書くのがうまくなった…
「歌」を語る 神経科学から見た音楽・脳・思考・文化 (P-Vine Books)作者: ダニエル・J・レヴィティン,山形浩生出版社/メーカー: スペースシャワーネットワーク発売日: 2010/10/15メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (4件) を見…
星のあひびき作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/12/03メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (3件) を見る まだちらっと読んだだけだけれど、今一つ読みごたえのある文が見当たらない。それよりも、週刊文春に丸谷…
楽工社 2010年9月 著者はカリフォルニア大学バークレー校の物理学の教授。原題は「Physics for future presidents: the science behind the hesdlines」。 もしもあなたが世界の指導者であったら、科学について知らないわけにはいかない。そうでないひ…
本書のタイトルは「まだ科学で解けない13の謎」なのだが、それではホメオパシーが科学で解けない謎なのかといえば、本文にもあるように「実証ずみの科学的現象という基準で見るかぎり、ホメオパシーにはまったく“効力がない”という評価が下されている」の…
本書を最初偶然書店でみかけたとき、購入してみようと思ったのは、本章「プラシーボ効果」と次章「ホメオパシー」の章があったからだった。 まず12章「プラシーボ効果」をみていく。 のっけから抗不安薬ジアゼパム(日本での商品名はセルシンあるいはホリ…
第11章は「自由意思」を論じる。現代脳科学は自由意思の存在を否定する、という話である。著者自身が実験台になって「経頭蓋磁気刺激法」という外部からの操作によって、自分の右手の人差し指が動いたり、中指や薬指が勝手に動いたという経験が書いてある…
田村隆一全集 1 (田村隆一全集【全6巻】)作者: 田村隆一,長谷川郁夫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/10/08メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (12件) を見る 随分と高い本で買おうかどうか迷っていたのだが、結局買っ…
ともに2009年11月になくなった日高敏隆氏の本である。内容に共通する部分も多いので、「生物学講義」を最初に通読し、そこに適宜「世界を、・・」の感想も追加するかたちで感想を書いていきいたい。 「講義」は精華大学というところでの講義録というこ…
旅は驢馬をつれて―他一篇 (1951年) (岩波文庫)作者: スティヴンソン,吉田健一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1951/11/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 辻原登氏の「東京大学で世界文学を学ぶ」を読んで、読みたくなった。古書店より購…
ぼくの生物学講義―人間を知る手がかり作者: 日高敏隆出版社/メーカー: 昭和堂発売日: 2010/10メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る世界を、こんなふうに見てごらん作者: 日高敏隆出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/01/26メデ…
第9章「死」 死という現象自体が変則事象なのではないかという議論である。 生命は一つのシステムなのであるから、そのシステムが破綻すれば死ぬ、それは当然である。生命を構成する構造が破壊されれば死ぬ。たとえば捕食されれば死ぬ。しかし事故にもあわ…
1章から4章までは、物理学における変則事項を論じていたが、そもそも生命という現象自体が物理法則に対する変則事項なのはないかという論点から、議論の対象が生命に移る。 (5)生命とは何か? 生物の世界と無生物の世界のどこに根元的な違いがあるのか…
宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)作者: 村山斉出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/09/28メディア: 新書購入: 20人 クリック: 656回この商品を含むブログ (107件) を見る 最近、この手の本を少し読んでいるので。こちらは正統派の本らしい。 三島由紀…
たまたま、第6講「「本を読みたい人」は減っていない」から読みはじめ、第7講「贈与経済と読書」はまた例の話ねと思って飛ばし、あと第8講「わけのわからない未来へ」を読んだだけでの感想である。第5講までは読んでいないので(というか10分ほどで飛…
講談社 2010年10月 村上龍の最新の小説。100年後の日本を描く、犯罪者を隔離する島で育てられた15歳の少年が、父の死に際しての言葉を実現するため本土への旅にでる、という話である。 こういう設定は、すぐに、以前、村上春樹の「1Q84」を論…
重力の再発見―アインシュタインの相対論を超えて作者: ジョン・W・モファット,John W. Moffat,水谷淳出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/11/20メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 52回この商品を含むブログ (10件) を見る ブルックスの「まだ科学で解…
今この世界を生きているあなたのためのサイエンス 1作者: リチャード・A.ムラー,Richard A. Muller,二階堂行彦出版社/メーカー: 楽工社発売日: 2010/09/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 197回この商品を含むブログ (30件) を見る今この世界を生きてい…
草思社 2010年5月 著者は科学ジョーナリスト。タイトルそのままの本であるが、謎の最初の4つは物理学関係の話題であるので、まず一括してとりあげる。 こちらは《物理数学まるでダメ》人間なので、以下の感想も見当違いばかりであると思う、素人がこう…
青土社 2010年5月 著者のイーグルトンはイギリスの左派の批評家ということであるが、本書だけみるとカトリックの護教論者のようでもある。主としてドーキンスらの宗教批判に徹底反論したもの、というかほとんどそれをおちょくったもの、とでもいうよう…
荒涼館〈1〉 (ちくま文庫)作者: チャールズディケンズ,青木雄造,小池滋出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1989/02メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (18件) を見る 以前から読みたいと思っていたのだが、なかなかみつからなかった。最近、ち…
「日本人論」再考 (講談社学術文庫)作者: 船曳建夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/04/12メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 52回この商品を含むブログ (16件) を見る 本屋で偶然見つけたもの。日本人論が好きなので買ってきた。2003年にでていた本…
博品社 1996年 第14章「心と体」。 この章の冒頭に「この本の主なテーマの一つは、病人はたんに「機械的な故障」をもった生物体ではなく、考え、行動し、希望し、悩む人間だ、ということにある」という文がある。機械は考えず、行動せず、希望を持たず…
諸般の事情でなかなか本屋でゆっくりと本を見ることもできない状態が続いていたが、ようやく時間ができ久ぶりにまとまった買い物をした。(*)は本日の朝日朝刊の読書欄で紹介されていたもの。昭和45年11月25日―三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃 (幻冬舎新…
夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/09/29メディア: ペーパーバック購入: 26人 クリック: 656回この商品を含むブログ (183件) を見る これを読むと村上さんというひと、とてもおしゃべりなんだなあと…
博品社 1996年 第10章「医学と社会学」。 この章で著者らがいいたいことは、環境が疾病発生に関係するという見方もまた、パッシブなものであるということのようである。人間は細菌により病気になるという見方も、タバコにより病気になるという見方も、…
村上龍「歌うクジラ」 村上龍の最新小説。iPad上で読める形で発売されていたので買ってみた。まだ本としては売られていないようである。iPadで読むはじめての小説になるかもしれない。しかし、これは横書きでしか読めないのだろうか? 「二度」とあるべきと…
「クラシック音楽」はいつ終わったのか?―音楽史における第一次世界大戦の前後 (レクチャー第一次世界大戦を考える)作者: 岡田暁生出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2010/09/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログ (16件) を見る …