今日入手した本
- 作者: 日高敏隆
- 出版社/メーカー: 昭和堂
- 発売日: 2010/10
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- 作者: 日高敏隆
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/01/26
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わたくしが若いころに読んだ生物学関係の啓蒙書の過半は日高氏による翻訳だったような気がする。ローレンツもモリスもドーキンスもユキュスキュルもアテンボローも・・。そして人間は動物であるという当たり前のことも、日高氏(と吉田健一氏)から学んだような気がする。欧米の生物学者は(あのドーキンスでさえも)キリスト教の伝統の影響をぬぐえていないように思うが、日高氏の生物学にはまるでそういうところがない。いまちらちらと読んでいて、チョムスキーの言語論を「主語と述語に分けるということが、人間の言語のいちばんの特徴であることに気づいた」というようにいっていることろがあって、なるほどと思った(もっともこれはアーサー・ケストラーによる説明らしいけれども)。
- 作者: 辻原登
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/11/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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吉田健一氏について、「近代小説について、日本人の中で最もよく理解していた人」というような部分があってうれしくなった。もう少し時間がとれるようになったらヨーロッパの小説をもう一度読み返してみようかなとも思う。しかし、たとえばドストエフスキーは19歳までに読み終えていないといけないのだそうである。「カラマゾフ・・」を50歳すぎて初めて読んだわたくしとしては、そのようなことを言われても困るが・・。氏の選ぶ海外の長編小説ベスト5は「戦争と平和」「赤と黒」「アンナ・カレーニナ」「死の家の記録」「感情教育」なのだそうである。「死の家の記録」以外はなんとか読んでいる。
本書を読んでいて感じたのは、小説を書くにもとにかくいろいろと勉強しなければいけない時代になっているのだなあということである。それと辻原氏はとにかく小説が好きなのだなあということも。
タイトルは何となく変である。辻原氏が東大で学んだのではなく、東大で講義したのである。学生さんとともに世界文学を勉強したというような意味なのだろうか。「学ぶ」の主語がわからない。