2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 荒川洋治 「忘れられる過去」

みすず書房 2003年7月25日初版 たとえば「文学は実学である」という見開き二頁ほどの短い文。 その書き出し。「この世をふかく、ゆたかに生きたい。そんな望みをもつ人になりかわって、才覚に恵まれた人が鮮やかな文や鋭いことばを駆使して、ほんとう…

 茂木健一郎 「意識とはなにか −−<私>を生成する脳」

ちくま新書 2003年10月10日初版 クオリアqualia について論じたものである。 クオリアは「質」を意味するラテン語で、最近の脳科学における最重要論点の一つであるらしい。ラマチャンドランの名著「脳のなかの幽霊」の最終章「火星人は赤を見るか」…

 福田和也 「悪の読書術」

講談社現代新書 2003年10月20日初版 「成熟した大人になるには、読むべき本と読んだら恥ずかしい本がある」と表紙にある。これを氏は<社交としての読書>というのだが、要するに他人との付き合い、会話の中で、どのような本は話題にしてもよく、ど…

 倉橋由美子 「老人のための残酷童話]

講談社 2003年9月30日 初版 書き下ろしとある。 倉橋氏は体調がよくないらしく(もともと丈夫でないところにもってきて、ひどい耳鳴がおきているらしい)、長編を書ける状態ではないらしい。それで最近でる本は「大人のための残酷童話」「倉橋由美子…

野村進 「救急精神病棟」

講談社 2003年10月1日 初版 本屋で偶然、手にとった本であるが、ぱらぱらとみていたら千葉県精神科医療センタをあつかった本らしいので買ってきた。数年前に読んで面白かった「脳と人間」の著者である計見一雄氏がそのセンタ長であったような気がした…

 夏樹静子 「心療内科を訪ねて−−心が痛み、心が治す」

新潮社 2003年8月15日初版 著者の夏樹氏はミステリ作家であるが、かつて重症の腰痛に悩まされたことがあり、それが心療内科で治癒したという履歴をもつ。その氏がさまざまな心療内科患者にインタヴューして書いた本である。 氏は約3年にわたってほと…

 斎藤環 「心理学化するする社会 なぜ、トラウマと癒しが求められるのか」

PHP 2003年10月16日初版 精神科医斎藤環氏の本。斎藤氏は「ひここもり」などについていろいろと論じている人らしい。 何がいいたいのか、よくわからない本である。斎藤氏には非常に失礼ないいかたになるが、保身のための本、自己弁護のための本、…