2010-01-01から1年間の記事一覧

今日入手した本

まだ科学で解けない13の謎作者: マイケル・ブルックス,楡井浩一出版社/メーカー: 草思社発売日: 2010/04/22メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 272回この商品を含むブログ (41件) を見る 偶然、書店で見つけたものだが、こういう本は本当に好きだなと思う…

ウルフ ペデルセン ローゼンベルク「人間と医学」(4)

博品社 1996年 第8章「精神医学への自然主義的アプローチ」 この本はだいぶ以前に書かれた本であるので、最初が〈反精神医学〉の話からはじまる。一時、一世を風靡したレインらの〈反精神医学〉は精神疾患などというものはないと主張する。それは社会が…

ウルフ ペデルセン ローゼンベルク「人間と医学」(3)

博品社 1996年 第7章「確率と確信」。 われわれがある治療を選ぶ場合、その治療がうまくいく確率が70%であるというような場合、それが意味するものはどういうことなのだろうかという問題が議論される。 通常、確率とはたくさんの試行をした場合(反…

今日入手した本

宗教とは何か作者: テリー・イーグルトン,大橋洋一,小林久美子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2010/05/25メディア: 単行本 クリック: 39回この商品を含むブログ (26件) を見る イーグルトンの本は最初は例によって「文学部唯野教授」から入ったのだが、今み…

ウルフ ペデルセン ローゼンベルク「人間と医学」(2)

博品社 1996年 第4章は「病気の機械モデル」と題されている。 機械モデルというのはという見方のことである。病気とは機械の故障であり、健康は故障していないことである。その見方によれば、健康と病気は分けられる。故障しているかいないかという事実…

今日入手した本

解明される宗教 進化論的アプローチ作者: ダニエル・C・デネット,阿部文彦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2010/08/25メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 133回この商品を含むブログ (37件) を見る ドーキンスとかデネットがエネルギーをさいてこういう本…

今日入手した本

日高敏隆の口説き文句作者: 小長谷有紀,山極寿一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/07/29メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る 週刊誌を読んでいたら日高氏の不肖の?弟子、竹内久美子さんが、日高先生が…

内田樹氏の最近のブログ「院内暴力とメディア」について

最近の内田樹氏のブログに「院内暴力とメディア」と題されたものがあった http://blog.tatsuru.com/2010/08/04_1026.php。ちょっとその内容について気になるところがあったので、以下、書いてみる。 内容は以下のようなものである。最近の毎日新聞によれば、…

ウルフ ペデルセン ローゼンベルク「人間と医学」(1)

博品社 1996年 本書は翻訳が1996年の刊行で、原著は1986年に刊行されている。原題は「医学の哲学」である。哲学者と内科医(消化器専門)と精神科医の三人の共著。 本棚を整理していたら、出てきた。以前中途まで読んで、そのままになっていたよ…

今日入手した本

リア家の人々作者: 橋本治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/07メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (22件) を見る 全共闘運動のことが書いてある話ということで買ってきたのだが、果たして読むかどうか? どうも橋本氏の最近の小説はな…

今日入手した本

音楽嗜好症(ミュージコフィリア)―脳神経科医と音楽に憑かれた人々作者: オリヴァーサックス,Oliver Sacks,大田直子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 70回この商品を含むブログ (33件) を見る オリヴァー・サ…

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文学のレッスン作者: 丸谷才一,湯川豊出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/05/01メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 159回この商品を含むブログ (29件) を見る 「考える人」に掲載されていた時にところどころ読んでいたが、今回、本になったので。

今日入手した本

いま戦争と平和を語る作者: 半藤一利,井上亮出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2010/07/16メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 反=司馬遼太郎史観の本のようである。日露戦争に勝った(実際にはか…

今日入手した本

プルーストの記憶、セザンヌの眼―脳科学を先取りした芸術家たち作者: ジョナレーラー,Jonah Lehrer,鈴木晶出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2010/06/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (7件) を見る さまざまな芸術家は現代の…

今日入手した本

若者よ、マルクスを読もう (20歳代の模索と情熱)作者: 内田樹,石川康宏出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 2010/06/18メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 65回この商品を含むブログ (30件) を見る 高校生むけに書かれたマルクスの案内書なのだそうであ…

新潮社版「福田恆存評論集」

昭和41年から42年にかけて新潮社から刊行された。全7巻の評論集である。グリーンと白のツウトーンカラーのなかなか洒落た造本である。簡易な函入り。 福田氏の本を読みだしたきっかけははっきりしていて、すでに書いたと思うけれど、吉本隆明氏のたしか…

原書房版「吉田健一全集」

最近、以前読んだ本をとりだしてみる機会が多くあった。それではじめて読んだばかりの本についてのみ備忘録として書いていくのではなく、ときどきは以前に読んだ本についても、本棚から取りだして何か書いてみるのもいいかなと思った。 それで最初が、原書房…

今日入手した本

考える人 2010年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/07/03メディア: 雑誌購入: 224人 クリック: 3,537回この商品を含むブログ (104件) を見る この雑誌は通常2万部ほど刷るらしいが、今号は80ページにわたる「村上春樹ロングインタビュー…

小谷野敦「日本文化論のインチキ」(補)文化相対主義

第6章のはじめに「文化相対主義の落とし穴」という見出しがあり、小谷野氏は、 1)真実は一つしかないという考え方を否定するひとがいるが、自分は物理的な事実は一つであると考える。 2)それぞれの文化は固有の価値を持ち、他の文化の尺度によってはか…

小谷野敦「日本文化論のインチキ」(4)第4章〜第6章

第4章「「恋愛輸入品説」との長き闘い」で小谷野氏が「恋愛輸入品説」というのは、『明治期に、「恋愛」という概念が西洋から輸入された、日本人はそれまで「恋愛」を知らなかった』というもので、それと小谷野氏は長く闘ってきたという話である。 人文学で…

小谷野敦「日本文化論のインチキ」(3)第3章「日本文化論の“名著”解体」

この第3章は山崎正和氏からはじまるのだが、なぜ山崎氏がでてくるるのかが、いまひとつよくわからかった。あとででてくる和辻哲郎文化賞の話への導入なのかもしれないし、あるいは小谷野氏がみとめる数少ないまともな日本文化論の論者の例としてであるのか…

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ケインズ 説得論集作者: J・M・ケインズ,山岡洋一出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2010/04/21メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 204回この商品を含むブログ (17件) を見る 訳者の山岡氏の解説によれば、スティグリッツやサミュエルソンの教…

小谷野敦「日本文化論のインチキ」(2)第2章「本質」とか「法則性」の胡散臭さについて

ここでは、第1章での日本文化論の多くがインチキであるという指摘が、西洋の学問の一部にもインチキなところはあり、日本文化論のインチキさというのも、その流れの中でみることができるという方向に拡張される。 西洋の歴史から何かの概念を抽出してきて、…

小谷野敦「日本文化論のインチキ」(1)

幻冬舎新書 2010年5月 日本文化論が好きな人間なので、その手の本を相当数もっている。この本は日本文化論をなで切りにした本だろうと思い、自分の感想と比較してみると面白いかなと思って買ってきた。しかし、必ずしもそのような本ではなく、文化比較…

今日入手した本

私の日本語雑記作者: 中井久夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/05/29メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 55回この商品を含むブログ (17件) を見る 一応、中井氏の本は買うことにしているので。

今日入手した本

日本文化論のインチキ (幻冬舎新書)作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/05/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 87回この商品を含むブログ (37件) を見る こういうタイトルの本であるが、そしてタイトルが嘘だということでもないが(第3章…

今日入手した本

がんばれ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)作者: P.G.ウッドハウス,森村たまき出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2010/05/25メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) を見る ウッドハウスの本はでたら買うことに…

今日入手した本

ピアノ大陸ヨーロッパ──19世紀・市民音楽とクラシックの誕生作者: 西原稔出版社/メーカー: アルテスパブリッシング発売日: 2010/04/20メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 20回この商品を含むブログ (8件) を見るクラシックでわかる世界史 時代を生…

D・ロッジ「ベイツ教授の受難」

白水社 2010年4月 イギリスの現代の作家ロッジの最新の小説の翻訳である。最近、なんとなくイギリスの小説を読みたい気分になっているのと、新聞でこれが老人問題をあつかっていると書いてあったので読んでみた。 ロッジは「コミック・ノヴェル」の大家…

小方厚「音律と音階の科学」(1)

講談社ブルーバックス 2007年 本書を読んで今まで根本的に誤解していたことがあることに気づいた。楽音と非楽音(雑音?)の違いとでもいうのだろうか? 木琴のように一定の長さの木片を叩くと楽音がでると思っていたのだが、両端が固定されていない木片…