2010-01-01から1年間の記事一覧

kawade 道の手帖「倉橋由美子」(1)

河出書房新社 2008年11月 この「kawade道の手帖」というシリーズはほかにはもっていないので、どのようなことを企図したシリーズなのかはよくわからない。必ずしも文学者を特集するのではないらしく、宮本常一や西田幾多郎の名があり、さらには…

今日入手した本

ベイツ教授の受難作者: デイヴィッドロッジ,David Lodge,高儀進出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 47回この商品を含むブログ (12件) を見る ロッジの本は「小説の技法」を飛ばし読み、「恋愛療法」を中断なので…

今日入手した本

賜物 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集2)作者: ウラジーミル・ナボコフ,沼野充義出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/04/22メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 74回この商品を含むブログ (22件) を見る いつか読むかもしれないと思って。

今日入手した本

失われた近代を求めてI 言文一致体の誕生 (失われた近代を求めて 1)作者: 橋本治出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/04/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 49回この商品を含むブログ (13件) を見る 古事記や日本書紀の話から徒然草、和漢混淆文…

今日入手した本

音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか (ブルーバックス)作者: 小方厚出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/09/21メディア: 新書購入: 16人 クリック: 109回この商品を含むブログ (56件) を見る 橋本絹代氏の「やわらかなバッハ」を読んで以来…

E・ボウエン「パリの家」

集英社 1967年 ここでのメモによれば、本書を入手したのは一年ほど前であるが、読みはじめて最初に子供がでてきたので、すぐに投げだしてしまった。子供がでてくる小説が苦手である。例外は「蠅の王」だけだろうか? キングのような小説であれば、童話み…

 D・J・レヴィティン「音楽好きな脳」

白揚社 2010年3月 音楽と脳について書いてある何かいい本がないかなと思っていたところ、丁度、そういう本をみつけた。感想は「そんなことまでわかってきたのか」というのと、「まだそれしかわかっていないのか」が混合した奇妙なものであった。わたく…

内田樹氏の最近のブログから

内田樹氏が最近のブログで、上野千鶴子氏の「おひとりさまの老後」への異議申し立てを「週刊ポスト」に書いたことについて書いている。http://blog.tatsuru.com/2010/04/27_1045.php 上野氏の「おひとりさまの老後」については以前にとりあげたことがある。i…

中井久夫&丹生谷貴志「奇妙な静けさとざわめきとひしめき」in 「統合失調症 1」&「吉田健一頌」

みすず書房 2010年2月&書肆風の薔薇 1990年 わたくしが中井氏の名前をはじめて知ったのがいつのことだったか覚えていないが、おそらく丹生谷貴志氏の吉田健一論「奇妙な静けさとざわめきとひしめき」を読んだときではないかと思う。1990年に刊…

村上春樹「1Q84 Book3」

新潮社 2010年4月 昨年、book1と2が刊行されてしばらくして、book3がでるか、友人と賭けをした。ないほうに賭け、負けてしまったが、book2ではいろいろなことが決着がついていない、だから続編があるというのがその友人の主張であった…

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電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)作者: 佐々木俊尚出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン発売日: 2010/04/15メディア: 新書購入: 38人 クリック: 1,111回この商品を含むブログ (210件) を見る 同じ著者の「2011年 新聞・テレビ消滅」が…

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1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ (650件) を見る 今度は牛河、青豆、天吾の三重奏らしい。青豆は死ななかったのだそうである。「しかし結局、…

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ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか作者: シュロモーサンド,高橋武智(監訳),佐々木康之,木村高子出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2010/03/26メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 118回この商品を含むブログ (16件) を見る …

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TALK 橋本治対談集作者: 橋本治出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2010/01/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (15件) を見る まだ一部しか見ていないけれど茂木健一郎氏との対談「「小林秀…

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音楽好きな脳―人はなぜ音楽に夢中になるのか作者: ダニエル・J.レヴィティン,Daniel J. Levitin,西田美緒子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2010/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 101回この商品を含むブログ (14件) を見る 偶然、書店でみつけた。…

片山杜秀「中今・無・無責任」in 「日本思想という病」

光文社 2010年1月 今、片山氏の「クラシック迷宮図書館」正・続を読んでいる。クラシック音楽関係の本の書評集なのだが、思想史研究者でもある片山氏の本なので、政治あるいは西洋史の視点からの論が多い。それでそれについての感想を書くためにはまず…

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小林秀雄全作品〈別巻1〉感想(上)作者: 小林秀雄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/02/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (15件) を見る 未完のベルグソン論である「感想」は本人の遺志により刊行を禁じられていて入手でき…

E・ボウエン「日ざかり」

新潮社 1952年 これはイギリスの女流作家エリザベス・ボウエンの1949年刊行の長編小説を吉田健一氏が翻訳したものである。 第二次世界大戦中のロンドンを舞台にしたもので、「主人公ステラの恋人であるロバアトは、ダンケルクで負傷した後に、内地勤…

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片山杜秀の本 3 クラシック迷宮図書館作者: 片山杜秀出版社/メーカー: アルテスパブリッシング発売日: 2010/01/19メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 129回この商品を含むブログ (12件) を見る片山杜秀の本(4)続クラシック迷宮図書館 音楽書月評2004-2010 …

木田元・計見一雄「精神の哲学・肉体の哲学」

講談社 2010年3月 哲学者の木田元氏に精神科医の計見一雄氏が西洋哲学史について講義を受けるという形の対談形式の本である。 計見氏は精神科医だから、当然“精神”の病気をあつかう。心臓病は心臓の病気、肝臓病は肝臓の病気、では精神病は精神の病気と…

今日入手した本

日ざかり (1952年)作者: エリザベス・ボウエン,吉田健一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1952メディア: ?この商品を含むブログ (3件) を見る ふふふ。ついに手にいれた。イギリスの作家ボウエンの小説を吉田健一が翻訳したものである。あまり印刷されずある…

今日入手したCD

Fiestaアーティスト: V/c出版社/メーカー: Dgg発売日: 2008/05/09メディア: CD クリック: 8回この商品を含むブログ (7件) を見るSymphonies 5 & 7アーティスト: Ludwig van Beethoven,Gustavo Dudamel,Simón Bolívar Youth Orchestra出版社/メーカー: Deutsc…

今日入手した本

統合失調症 1 《Heritage》 (精神医学重要文献シリーズHeritage)作者: 中井久夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2010/02/25メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見る 二分冊で刊行される中井久夫氏の統合失調症にかんする主要論…

今日入手した本

反哲学入門作者: 木田元出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/12メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 41回この商品を含むブログ (48件) を見る 今、読んでいる「精神の哲学・肉体の哲学」が面白いので、買ってきた。木田氏の本はすでに数冊読んでいるのだが…

今日入手した本

我らの時代のための哲学史―トーマス・クーン/冷戦保守思想としてのパラダイム論作者: スティーヴフラー,Steve Fuller,中島秀人,梶雅範,三宅苞出版社/メーカー: 海鳴社発売日: 2010/01/01メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (16件) を見る …

橋本絹代「やわらかなバッハ」

春秋社 2009年12月 こういうタイトルではあるが、バッハを論じたものではなく主として平均律について論じたものである。平均律を論じるのであるから当然その対比としての純正調の問題が論じられる。著者は純正調の側に立ち、音楽は純正調を意識して演…

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頭のでき―決めるのは遺伝か、環境か作者: リチャード E ニスベット,水谷淳出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2010/03/12メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 78回この商品を含むブログ (13件) を見る 知能を決めるのは遺伝ではなく環境であるという話…

S・シン&E・エルンスト「代替医療のトリック」

新潮社2010年1月 著者のシンは、「フェルマーの最終定理」「暗号解読」などを書いている科学ライター、もう一人のエルンストは、紹介によれば世界初の代替医療の分野における大学教授とある。医療研究者とされているが、物理学で博士号をとったと書いて…

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ツイッターノミクス TwitterNomics作者: タラ・ハント津田大介(解説),村井章子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/03/11メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 292回この商品を含むブログ (81件) を見る 本書の編集者である下山進氏から御恵投いただいた…

清水幾太郎「倫理学ノート」(終)第11章「アトムについて」第19章「ハロッドの不安」「余白」

今回が最終であるが、ここでもう一度本書の構成をふりかえってみる。 第一章はムアの「倫理学原理」からはじまる。ムアはブルームズベリー・グループをあらわし、その一員であるケインズが主役の一人となる。ここでは端役であるが、ムアとD・H・ロレンスの…