今日入手した本

「日本人論」再考 (講談社学術文庫)

「日本人論」再考 (講談社学術文庫)

 本屋で偶然見つけたもの。日本人論が好きなので買ってきた。2003年にでていた本が今回講談社学術文庫に入ったということらしい。
 日本人論がなぜ書かれるのかについて、「日本の近代化あるいは西洋化」に起因するという明確な視点から見ているようであるので、わたくしのもつ関心に近そうである。
 
決闘 ネット「光の道」革命 (文春新書)

決闘 ネット「光の道」革命 (文春新書)

 これも本屋で偶然みつけたもの。佐々木俊尚氏の前の「2011年 新聞・テレビ消滅」が面白かったので店頭でぱらぱらと見てみたのだが、そこにカルテをすべて電子化してクラウドにアップしてしまい、すべての医療者の共通資源として閲覧できるようにするという、わたくしが想像すらしていなかった話がでていたので、びっくりして買ってきた。
 なにしろこちらは個人情報保護法というのに手足を縛られていて、自施設内の健診部門と病院部門の間でさえデータを自由に閲覧できない(健診のデータは受信者の承認なく、病院側から閲覧すると個人情報保護の規定に反する)状態なのだから、ましてや自分の病院でのデータがまったく知らない施設で参観できるなどということは想像さえできない。
 かりに私の病院にかかった患者さんが別の病院にいき、その病院の関係者がこちらのデータをみたいと思ったら、いちいち連絡して許可をとることになるのだろうか? もちろんそのようなクラウド時代になればデータの相互利用についての厳密な規定ができ、アクセス権限をもったものしか参照できないことにはなるのだろうが、そのようなバリアはすぐに破られてしまうのではないだろうか?
 また電子カルテシステムをすべての医療機関にただで配るなどという夢のような話が書いてある。現在は電子カルテシステムの導入にすぐに億を超える投資が必要となり、しかもそのデータに他院との共通性はほどんどない。電子カルテシステムの導入が大変なのは、そのシステムと投薬・検査・事務会計などのシステムとの接続まわりが大変という点も大きい。医療機器の相互接続にはほとんど互換性がないのである。
 電子カルテシステムが普及しないのは、医師会が反対しているためでも(それもあるが)、ITリテラシーが低い医者が多いためでも(それもあるが)なく、そして製品が高価なためであるばかりでもなく、A社とB社とC社の製品の規格に互換性がなく、それを相互につなげるということがとんでもなく面倒であるという側面が非常に大きい。電子カルテシステムをただでくばれば普及するなどという簡単なものではないのである。などといっているが、そんなことをいっている保守頑迷な医者がすくなからずいることが普及のネックであるという側面も確かにあるのではあるが・・・。