今日入手した本
もう10年以上前にでた本だが、まったく知らなかった。偶然、書店でみつけたもの。山田氏は岩波書店の編集者で谷川氏と個人的にも親交のあるひとらしい。 対話で読みやすいこともあるが、面白く、飛ばし読みであるが、かなりをもう読んでしまった。 「二十…
新聞で紹介されていたので購入したのだが、パラパラと見た印象ではわたくしにはどうも苦手な方向の本のようである。明確にカトリック教徒としての須賀氏を論じた本のようで、「霊性」とか「霊と肉の相克」とか「キリスト者」とかとかいった言葉にあふれてい…
著者の布施氏は養老さんのお弟子さんのような方なのだろうと思う。最初氏のことを知った時に、東京芸大出身の人が何で東大解剖学の助手をしているのかなと不思議に思ったのと、変わった髪型の人だなと思ったことを覚えている。 氏は美術という文系から解剖学…
最近の大河ドラマの影響か渋沢栄一の本が書店にあふれている。それで思い出して、昔買ったが読まずに積読になっていた鹿島茂さんの「渋沢栄一 Ⅰ 算盤篇」「渋沢栄一 Ⅱ 論語篇」(2011年1月)の大部の二巻本を本棚の奥から引っ張り出してきた。この本が…
荒川さんの本は、「文芸時評という感想」がとても面白かったので、昨年10月に出たこの本も読んでみることにした。 「文芸時評という感想」では、例えば「環境文学の一面」での大江健三郎を評した「結局、家族のことだった のかと思う」とか、「宮沢賢治と…
人は愛するに足り、真心は信ずるに足る――アフガンとの約束作者:澤地 久枝,中村 哲出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/02/25メディア: 単行本 池澤夏樹氏の本で知った中村哲氏と澤地久枝氏の対談「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」を読んで、中村…
本屋を覘いていたら、「主よ 一羽の鳥のために 須賀敦子詩集」というのがあった。 これは須賀氏の死後、見つかったもので、1959年の1月から12月に書かれたものであるが、たまたたその時期のものだけがみつかったのか、この時期だけ詩作をこころみたの…
精神の政治学 (中公文庫プレミアム)作者: ポール・ヴァレリー,吉田健一出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/12/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 吉田健一訳 ポール・ヴァレリー「精神の政治学」 中公文庫 2017年12月 吉田健…
うたげと孤心 (岩波文庫)作者: 大岡信出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/09/16メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 「安東次男氏や大岡信氏がこの何年間かに書くやうになつたことによつて」と『覚書』の今月の分で吉田健一は言ふ、「詩の…
昭和の男作者: 半藤一利,阿川佐和子出版社/メーカー: 東京書籍発売日: 2017/09/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 半藤一利が鈴木貫太郎、今村均、松本清張、半藤末松、阿川阿佐和子がW・M・ヴォーリズ、植木等、小倉昌男、阿川弘之を…
文藝春秋SPECIAL 2017年秋号 (学校では学べない世界近現代史入門)出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/08/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る 本ではなく雑誌だが・・。 いろんなひとが歴史についていろいろなことを書いていて面白そうだ…
精神の革命――急進的啓蒙と近代民主主義の知的起源作者: ジョナサン・イスラエル,森村敏己出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2017/07/11メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 若いころ、啓蒙思想というのはもうすでに知識を得た人間がまだ知識を持っ…
第3章は「不機嫌な頭脳」と題されている。 橋本氏は、自分には上昇志向がないという。それは「東京生まれの東京育ち」であり、特に貧しくはない家庭に育ったからであるという。 東京の山の手は近代日本の中核となるような中流階級の本拠地であり、近代市民…
父・福田恆存作者: 福田逸出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/07/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る この本を買ってきたのは、わたくしが最初に決定的な影響を受けた文筆家が福田恆存であること、本屋で目次をみたら「鉢の木会」につ…
「近代の顚覆」の第2章は「大学を考える」というタイトルである。ではあるが、大学一般が論じられるのではなく、橋本氏の経験した「大学闘争」についての議論が終始展開される。ところでそれについて氏は「私自身はそれがどういうものか分からなかったので…
小林秀雄と河上徹太郎作者: 坂本忠雄出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2017/04/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 朝日新聞の読書欄で紹介されていた。著者は「新潮」の編集長をつとめた方で、河上徹太郎や小林秀雄の担当だっ…
今日、書店にいったら「石牟礼道子」という本があって、巻末の文献をみていたら、当然のことかもしれないけれども、渡辺京二さんの本がたくさん並んでいる。しかし、知らない本もたくさんあって、渡辺さんはまだ旺盛に本を出しているのだなと思い、書店めぐ…
エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層 (ベスト新書)作者: 鹿島茂出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2017/05/09メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る エマニュエル・トッドの名前をはじめて知ったのは、確か毎日新聞の読書欄の毎年…
中公文庫 2017年3月組織の不条理 - 日本軍の失敗に学ぶ (中公文庫)作者: 菊澤研宗出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/03/22メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 山本七平氏の一連の陸軍ものを読んだことの影響だと思うが、日本の…
開高健: 生きた、書いた、ぶつかった! (単行本)作者: 小玉武出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/03/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 著者はサントリーの宣伝部で開高健の後輩であった人らしい。それですでに「「洋酒天国」とその時…
村上春樹「騎士団長殺し」メッタ斬り!作者: 大森望,豊崎由美出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/04/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る 著者の二人は「文学賞メッタ斬り!」というシリーズを共著として出しているかたで、わた…
木村凌二「教養としての世界史の読み方」教養としての「世界史」の読み方作者: 本村凌二出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2016/12/17メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見る このようなタイトルの本は最近よく見るけれども、…
村上春樹「騎士団長殺し」騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/02/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (71件) を見る まだ50ページほど。わかったのは一人称の小説であること。リアリズムを放棄し…
長谷川真理子 山岸俊男 「きづなと思いやりが日本をダメにする」きずなと思いやりが日本をダメにする 最新進化学が解き明かす「心と社会」作者: 長谷川眞理子,山岸俊男出版社/メーカー: 集英社インターナショナル発売日: 2016/12/15メディア: 単行本(ソフト…
文庫解説ワンダーランド (岩波新書)作者: 斎藤美奈子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/01/21メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る 斎藤美奈子さんは、わたくしから見るとフォミニズムの陣営のひとで、どうもフェミニストは敬遠したい思い…
古代懐疑主義入門――判断保留の十の方式 (岩波文庫)作者: J.アナス,J.バーンズ,金山弥平出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/06/17メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 偶然書店で見つけた本で2年前に岩波文庫から刊行されているが、邦訳の…
数学基礎論 (ちくま学芸文庫)作者: 前原昭二,竹内外史出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/01/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る ごく一般でいわれている文系と理系という区分にしたがえば、わたくしは文系の人間であると自分では思って…
J・マーチャント「「病は気から」を科学する」「病は気から」を科学する作者: ジョー・マーチャント,服部由美出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/04/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る この手の本はすでに何冊か読んでいる。…
新年、久しぶりに本屋さんにいくと、ついつい本を書ってしまう。ということで以下。 的場昭弘「「革命」再考」 角川新書 2017年1月「革命」再考 資本主義後の世界を想う (角川新書)作者: 的場昭弘出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2017/01/10メディア:…
女の足指と電話機 (中公文庫)作者: 虫明亜呂無出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2016/11/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 虫明亜呂無という名前は知っていたが読むのは初めて。91年になくなった氏の文章を雑誌などでおそらく読ん…