30万アクセス

 今みたら、現在の総アクセス数が299989となっていた。一日の平均アクセス数が100~150位だから、本日中に30万を越えるのではないかと思う。
   
 ブログを始めたのは野口悠紀雄氏の「ホームページにオフィスを作る」(2001年 光文社新書)にそそのかされてだから、もう20年以上も前である。野口氏は「ホームページ(当時はブログをそう呼んでいた)を作っても誰も読んではくれない。しかし自分は読む。ある本の概要であるとか、ある出来事への感想などをネットに上げておくと、出先でも参照できる。これは非常に便利である」と書いていた。それで始めた。
 当時はホームページも自作で、始めるのも結構大変だった記憶がある。
  
 その後、梅田望夫氏の「ウエブ進化論」(2006年 ちくま新書)では、これまでモノを書いて情報を発信してこなかった人たちが発信しだして「書けば誰かには届くはず」という時代になったとされている。つまり誰も読んではくれない時代から、誰かは読んでくれる時代になっていったわけである。
  
 その梅田氏の「ウエブ時代をゆく」(2007年 ちくま新書)では、はじめのほうに、わたくしのブログと思われるものへの言及がある。
  
 野口氏から5年、ブログというのが誰にも読まれないのではなく、少数ではあっても誰かは読んでくれることを期待できるようになって来たわけである。
  
 わたくしが物を書くきっかけになったのは、はるか昔の前世紀の終わりに、毎日新聞社が主宰する「毎日21世紀賞」というのがあって、賞金100万円もさることながら、当時まだ高価であった副賞のワードプロセッサーに目がくらんで応募したことがあって、最終選考には残ったが佳作で終わった。それがはじめである。
  
 それとは別に「吉田健一の医学論」という少し長いものもこつこつと書いていて、いずれ造本して友人にでも配ろうかなどと考えたこともあったが、なにしろ相当なコストが掛かる。それで躊躇していたのだが、ブログというものが出来たのでそこにアップした。(ここのはじめのほうに収めてある。)
  
 それはそれで弊害も多いのだろうけど、素人が文章を書いても誰かに読んでもらえる時代になってきたわけである。
  
 昔あった同人雑誌というのは、ところで今どうなっているのだろう? 雑誌など作らず、みな書いたものをネットにあげる時代になっているのだろうか?