今日入手した本

   「権力の日本人」の続編。律令制度研究の続きである。橋本氏によれば、日本は明治においてほとんど有名無実となっていた律令制度を復活させた。だから平安から鎌倉の時代を論じている「双調平家物語ノート」は現代日本研究でもある。日本には官僚貴族だけがいて、地主貴族がいない。鎌倉時代に「一所懸命」をとなえた武士は平安の官僚貴族と対抗した。山本七平氏や司馬遼太郎氏は「一所懸命」の武士を愛した。そこにリアリティを見いだした。「一所懸命」は現代の「会社命」にまでつながっている。というようなことが書いてあるのだと思うが、何しろ分厚く内容が濃い本なので、感想を書くのは当分先になりそう。

双調平家物語ノート2 院政の日本人

双調平家物語ノート2 院政の日本人