今日入手した本

破局論

破局論

 朝日新聞の読書欄で紹介されていた本。リスボンの大地震とそれがもたらしたフランス革命。さらにフランス革命が決定したその後のヨーロッパ! というような論の展開と紹介されていて、面白そうと思って入手したのだが・・。
 リスボンの大地震ときくと想起するのは、当然、ヴァルテールの「カンディード」で、ヴォルテール啓蒙思想フランス革命とどうかかわるかは微妙な問題であるとしても、フランス革命がその後のヨーロッパの動きを決定した大事件であることは確かで、それはソヴィエト連邦の崩壊でとりあえずの終止符を打ったとしても、まだその余燼は続いているわけである。そういう問題を大きく俯瞰した本なのであろうと期待したのである。が、しかし・・。
 まだ2章まであるが、とにかく読みにくい。引用につぐ引用で、その引用がされる意味というのは著者にはわかっているのかもしれないが、読者(少なくともわたくしのような予備知識のきわめて乏しい読者)にはそれがさっぱり見えない。なんだか一時流行したポストモダンの悪しき影響のもとに書かれている本のような気がする。果たして読み通せるだろうか?