思想としての全共闘世代

 ④ 社会主義

1991年、あっというまにソヴィエト連邦が消滅してしまったときには本当に驚いた。信じられない思いだった。1989年のベルリンの壁の崩壊にもびっくりしたけれども、東側の体制というのがこんなにあっけなく崩れてしまうというようなことは予想だにし…

 ③革命

本書のあちこちに「革命」という言葉が見られる。それも気軽にというか、いたって無造作に使われている。この「革命」という言葉の意味がわからない。 「革命」というのは、通常は暴力的手段で権力を奪取することを指すものと思われる。しかし、そういう使い…

 ② 知識人

実は、この本のタイトルの意味がわからない。「思想としての全共闘」世代なのか、思想としての「全共闘世代」なのか。いくらなんでも世代が思想であるなどということはありえないから、《全共闘運動が提示した思想を経験した世代》というようなことがいいた…

 ①はじめに

小阪修平氏の「思想としての全共闘世代」(ちくま新書 2006年8月10日初版)を読んだ。小阪氏はわたくしと同じ1947年生まれであるが、本書の記事からすると、遅生まれのようであって、早生まれのわたくしより学年としては一年下のように思える。し…