今日入手した本
- 作者: スティーヴンキング,Stephen King,高橋恭美子,風間賢二
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/04/10
- メディア: ペーパーバック
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「週刊文春」の小林信彦氏の「本音を申せば」というコラムで取り上げられていて、面白そうに思ったので買ってきた。
そこで小林氏は昔はキングの小説をよく読んだが最近はあまり読まなくなっていると書いていた。わたくしもまたそうで、本棚には大分以前に読んだキングの本が20〜30冊はあるのではないかと思う。もちろん、キングの小説を全部読んでいるわけではないが、読んだ範囲で面白かったのは、「IT」「シャイニング」「ペット・セマタリー」「ミザリー」「呪われた町」、最近のものでは「アトランティスのハート」。
村上春樹近作の「色彩を持たない多崎つくる・・」を読んでいて、どこか「IT」みたいな話だなあと思った。子供時代を共有した仲間たちが、中年になってふたたび集まってある敵と闘う。「IT」では過去が描かれ、そして現在が描かれるわけだが、「色彩・・」では、過去も具体的には描かれず、現在も過去の解明でしかない。
村上春樹はキングをかなり読んでいるのではないかと思うのだが、「海辺のカフカ」ででてきた「あれ」はなんだか「IT」みたいであった。
まだ50ページくらいしか読んでいないが、人物が具体的に描かれているなあ、と思う。「色彩・・」の登場人物がみな霞を食べて生きているのではないかと思うくらい生活感がないのと対照的である。