村上春樹「少年カフカ」
新潮社 2003年6月10日初版
村上春樹が期間限定でもうけた「海辺のカフカ」のホーム・ページへよせられた質問に村上春樹がこたえたものを収録した本。
とんでもない装丁で、少年向けマンガ雑誌そのものといったものになっている。村上春樹のアイディアであるのだそうである。
質問に対して、斜に構えたり、はずしたりせず、まっこうから答えている。
「物語」がもつ力への村上の信頼が素直につたわってくる。
「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」は、はじめ<世界の終り>の部分と<ハードボイルドワンダーランド>の部分が最後にどのように関連してくるのか見通しがないままに書き始められたと書いてある。本当かしら。
音楽の話にもかなりのスペースが割かれていて興味深い。