今日入手した本 S・モーム「夫が多すぎて」

夫が多すぎて (岩波文庫)

夫が多すぎて (岩波文庫)

 モームの戯曲。小説はいくつか読んでいるが、戯曲は初めて。
 戯曲は読みやすいので、実はもう読んでしまったが、いわゆる well made play で、読んでいるうちは面白いが読んだあとには何も残らない感じ。背丈の高い人物が一人もでてこない。これを買ってきたのは、この前読んだ「女ごころ」が面白くて、これ芝居にしたら面白いんじゃないかと思ったこともある。モームは生前のある時期には小説家としてより芝居書きとして有名だったこともあるようだが、これ一冊読んだ限りでいえば、やはり小説のほうが面白いのかもしれない。
 「お菓子と麦酒」も「月と六ペンス」も「昔も今も」もみな面白かったが、「人間の絆」だけは駄目で読めなかった。
 モームで実は一番読んでいるのは「世界の十大小説」かもしれない。これは何回も読みかえした。