今日入手した本

 

批評とは何か イーグルトン、すべてを語る

批評とは何か イーグルトン、すべてを語る

 随分と高い本で、どうしようかなと思っていたのだが、結局、買ってしまった。あまり無駄遣いをしていてはいけないのだが・・。
 イーグルトンというひとはカトリックへの帰依が濃厚にあり、一方でマルクス主義者であり、ソヴィエト崩壊のあともポストモダンとかの方向に転向することもなく、社会主義者であり続けているという大変興味深い存在である。カトリックは西欧の背骨であると思う。背骨があるひとは強いのあろう。
 
街場の読書論

街場の読書論

 そのHPなどを見ていての印象では、最近、内田さんはあまり調子がよくないように思う。柔軟性がなく硬直しているように思う。学校の先生を辞めたので、立ち位置としては武道家にして文筆家ということなのだろうが、どちらもアマチュアである。学校の先生という本職があるから余技も生きるので、本職がなくなり余技が本職?ということになると、現実との接点が今までとは違ってくるのかもしれない。大学の教務部長とか入試部長とかの管理職を押しつけられていやだいやだといっているというのは、まぎれもない現実との接点なので、それがなくなると議論がどうしても抽象に流れてしまうのかもしれない。とはいっても本書に収録された文章の多くは、管理職で忙しい忙しいという時代に書かれた文である。ところどころ面白い部分があるような気がする。