政治音痴を自認する人間の考えるいくつかの疑問
1) 現在ロシアがやっていることは、戦前の日本が中国におこなっていたことと同じなのではないだろうか?(日本の場合は、もっと稚拙なやりかたであったかもしれないが) なぜかそのことを指摘する「左」のひとが多くないように感じる。なぜだろうか?
2) 現在のロシアと、崩壊前のソヴィエトとはどのような関係になるのだろうか?(不連続? 連続?)
4) そもそも共産主義とは何? マルクス主義とそれらを国是とし標榜した国家との関係は? そもそも思想で国家が構築できるのか?
5) ソ連にゴルバチョフがでて来たときの日本の言論界の異様な高揚を思い出す。ようやく西洋の価値観を理解できる人間が東にも出て来た!とでもいうような。
6) トッドのいうように、国家の形態は、それどれの地域での相続の仕方によって決まるのだろうか?
7) 西側は「政治的に正しい言論」の力をいまだ信じているのだろうか?
8) とすると現状おきていることは、現実的な力と言葉の力の対決?
9) いずれにしても、18世紀末からの“啓蒙の時代”が今大きな転機を迎えていることは間違いないように思う。
10) “啓蒙”というのは知的なフィクションなのだから、誰かが「王様は裸だ!」と言い出せば簡単に崩れてしまうものなのかもしれない。
11) 「暴力の人類史」を書き「21世紀の啓蒙」を書いたピンターさんは今どんな思いでいるだろうか?
12) 第二次世界大戦終結からソ連崩壊までが約45年、それから今回の事態まで約30年。再び鉄のカーテンがひかれ東西の分裂が始まるのだろうか?
わたくしは吉田健一信者としてずっと“啓蒙思想”の側に立つ人間と思ってきた。啓蒙思想とは反宗教の思想でもあると思う。
それではプーチンさんが信じるものは何? ロシア正教? ロシアという大地?
プーチンさんは、見神体験をしたのだろうか?