2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

鹿島茂 「吉本隆明1968」 (4)高村光太郎と四季派の詩人たち

平凡社新書 2009年5月 ちょっと気になって調べてみたら、吉本氏は1924年生まれ、吉行淳之介も同じ年の生まれで、山田風太郎は1922年生まれだった。吉行氏は厭戦派だろうか? 「戦中派不戦日記」の山田青年は愛国青年であるかもしれないが、吉本…

今日入手した本

村上春樹「1Q84」 新潮社 2009年5月 まあね。まさか「ねじまき鳥」のときにようにあとから「BOOK3」がでることはないと思うが・・。1Q84 BOOK 1作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/05/29メディア: 単行本購入: 45人 クリック:…

鹿島茂 「吉本隆明1968」 (3)芥川龍之介の死

平凡社新書 2009年5月 芥川龍之介の死を論じるこの章あたりからが本書の一番問題な部分となってくる。鹿島氏が採用するのが社会的出自論(個人の思想をその人の出自から説明しようとするいきかた)だからである。これは還元主義ではないかという批判が…

鹿島茂 「吉本隆明1968」 (2)転向

平凡社新書 2009年5月 転向についての吉本氏の論はかなり有名だと思うので、内容の詳細ははぶく。周知のごとく(かどうかはわからないが)氏は転向を二つにわける。有名な佐野・鍋山の転向と、宮本顕治の非転向である。そして宮本顕治の非転向をこれも…

鹿島茂 「吉本隆明1968」 (1)反スターリニズム&反=反スターリニズム

平凡社新書 2009年5月 吉本隆明を「偉いよ、ものすごく偉い」という鹿島氏が、その偉さにピンとこない若いひとたちにむけて「なぜ、われわれ団塊の世代は吉本隆明を偉いと思うのか」ということを懇切丁寧に噛んでふくめるように縷々切々と説いた本であ…

今日入手した本

G・ハインゾーン「自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来」 新潮選書 2008年12月 鹿島茂さんの「吉本隆明1968」で紹介されていた本。自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)作者: グナルハインゾーン,Gunnar Heinsohn,猪…

今日入手した本

鹿島茂「吉本隆明1968」 平凡社新書 2009年5月 鹿島さんてこういうひとだったんだなあ! ふむふむ。1968年についての本をみるとなぜか買ってしまう。新書459吉本隆明1968 (平凡社新書)作者: 鹿島茂出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2009/05/15メ…

T・C・W・ブラニング「フランス革命」

岩波書店 2005年 「啓蒙主義」「アンシャン・レジーム」ときて、今度は「フランス革命」。三点セットである。 ボードリヤールに「湾岸戦争は起こらなかった」という本があるが(読んでいないので、どんなことが書いてあるのかはしらない)、「フランス革…

今日入手した本

F・フフュレ「フランス革命を考える」 岩波書店 1989年 最近フランス革命前後の西洋史の入門書を読んでいて、このフュレの本がフランス革命についての一つのエポックとなるものらしいことがわかった。読むかどうかわからないが、とりあえず入手。フラン…

今日入手した本

R・W・スクリブナー C・S・ディクソン「ドイツ宗教改革」 岩波書店 2009年2月 「ヨーロッパ史入門」シリーズの続きドイツ宗教改革 (ヨーロッパ史入門)作者: R.W.スクリブナー,C.スコットディクスン,R.W. Scribner,C.Scott Dixon,森田安一出版社/メ…

今日入手した本

G・エリス「ナポレオン帝国」岩波書店 2008年12月 S−L・ホフマン「市民結社と民主主義 1750−1914」岩波書店 2009年3月 最近この「ヨーロッパ史入門」シリーズを読んでいておもしろいので。 ナポレオン帝国 (ヨーロッパ史入門)作者: ジ…

W・ドイル「アンシャン・レジーム」

岩波書店 2004年 R・ポーターの「啓蒙主義」が面白かったので、同じ「ヨーロッパ史入門」シリーズの一冊である本書を読んでみることにした。 実に当たり前のことであるが、アンシャン・レジームというのはフランス革命がおきてからできた言葉である。そ…

R・ポーター「啓蒙主義」

岩波書店 2004年 本文が100ページちょっとの本であるが(それに10ページ以上の訳者解説と20ページ弱の参考文書、6ページほどの日本語文献案内がつく。それぞれがとても充実している)、とても内容の濃い本であると思った。 ポストモダン思想は一…

古屋裕子編「英語のバカヤロー!」

泰文社 2009年3月 古屋裕子さんというかたが、養老孟司、竹中平蔵、中村修二、上野千鶴子、板東眞理子、浅野史郎、明石康、本川達雄、酒井啓子、松沢哲郎、古川聡、福島孝徳の計12名に、「英語の壁を前にして地団駄を踏み、涙を流した過去」について…