2011-01-01から1年間の記事一覧
白水Uブックス 2001年 今調べてみたら須賀氏の本は、河出書房新社の「須賀敦子全集 第1巻」、全集を文庫化した河出文庫版の全集の第1巻と第2巻、白水Uブックスの「ミラノ 霧の風景」をもっていた。ひどい話で、「ミラノ 霧の風景」については3つの…
本日は特に書くことがない。ただ退院しただけという感じ。入院していたので一応、手術痕を診てもらうことはしたが、昨日退院でもいいとされていたわけだから、絶対にしなくてはいけなかったことというわけではない。 この手術としては随分と経過がいいほうら…
とても経過がいいので明日退院することになった。本当は今日でもいいのだが、荷物もあるので明日にしてもらった。休日の退院というのは病院からは歓迎されないのだが(勤務者が少ないので)、そういうわがままが許されるのが、病院勤務者の特権である。 そう…
だいぶ落ちつたのですこし長い文章も打てるようになった。 手術の前日に入院し、翌日手術で今日が手術後2日目なのだが、どうも手術の日というのが現実感がなくて、何となく、まだ入院後3日のような気がする。 入院した日は暇で、あまりすることがない感じで…
無事終了。今朝痛み止めを使ったあとは使用せず。胆石に手術は案外と楽なものなのかなと感じている。アメリカの病院なら今日退院かも。手術の日のよるは長い。二時間おきに血圧をはかりにくるし、点滴をみにくるしで、うつらうつらするうちに朝。目がさめる…
胆石の手術後のため本日より入院。 あす手術だが入院日は暇である。 それで慣れないi-PODでの入力で書いている。 さすがに明日の手術後は書けないと思う。 生まれてはじめての入院の印象をこれからぼちぼちと書いてみる。 次は可能なら、明後日。無理かな?
ちくま学芸文庫 2009年 アナール派の中世史家が語る一筆書きのヨーロッパ史である。この本には「子どもたちに語るヨーロッパ」と子どもたちに語る中世の二つが収められているが、断然「子どもたちに語るヨーロッパ」が面白い。それで、文庫本で150ペ…
実は以下に書くことはイーグルトンとはあまり関係がない。イーグルトンは英語の詩について書いているので、それならば日本語の詩では、ということを見てみようというだけである。とりあげてみるのは、大岡信の「悲しむとき」。 最初の2連は以下。 子どもの…
今まで書いてきたことは、いささかイーグルトンの説を色眼鏡をかけて見ているかもしれない。イーグルトンがいう個別の作に具体的に当たるをいう作業をみていこう。例として、フロストというひとの「冬の夜、森のそばに足をとめて」(Stopping by Woods on a …
七つの夜 (岩波文庫)作者: J.L.ボルヘス,野谷文昭出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/05/18メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 9回この商品を含むブログ (23件) を見る 「詩という仕事について」が面白かったので買ってきた。同じく連続講演の記録のよ…
子どもたちに語るヨーロッパ史 (ちくま学芸文庫)作者: ジャックル・ゴフ,Jacques Le Goff,前田耕作,川崎万里出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/09/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (26件) を見る たまたま見つけた本。著…
詩という仕事について (岩波文庫)作者: J.L.ボルヘス,鼓直出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/17メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 20回この商品を含むブログ (15件) を見る 偶然本屋でみつけた。最近岩波文庫におさめられたばかりらしい。ボルヘス…
読書清遊 富士川英郎随筆選 (講談社文芸文庫)作者: 富士川英郎,高橋英夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/15メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (7件) を見る とても恥ずかしいことながら、富士川英郎氏と富士川義之氏を同じ人だと思…
しかし、このイーグルトンの本は詩についての本なのであった。 この本で知らなかった英詩を随分と教えてもらい、その点でも本書を読んでよかったのだが、この本は英語でかかれた本であり(ダンテの「神曲」などもとりあげられてはいるが、それも英語訳で示さ…
数日前の新聞にアゴタ・クリストフの死が報じられていた。クリストフの「悪童日記」が日本で翻訳出版されたのは1991年らしい。出版されてかた評判になるまでは少しかかったらしいが、翌年くらいにはその評判がわたくしの耳にもはいっていた。だが、東欧…
「文学の楽しみ」で吉田健一はこのように書く。 リイヴィスは、現代文明は機械的で俗なもので、文学を文学として見る時に、そこに現代人の救いがあるという説らしい。リチャアズは、文学に接するのが人類にとって貴重な経験であることは、何れは科学が証明す…
岩波書店 2011年7月 原題は How to Read a Poem であって、「一篇の詩の読み方」である。詩という抽象的なものを論じるのではなく、一つ一つの詩を丹念に読んでいくことをしようというわけである。イーグルトンはいう。今、文学を専攻している学生でも…
なぜマルクスは正しかったのか作者: テリーイーグルトン,松本潤一郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/05/24メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (8件) を見る これを買ってきたのは同じ著者の「宗教とは何か」が面白か…
第6章「ROMS」 第7章「判決」 第5章までの平岡はスコットランドなどに出かけていたりはしても、基本的には家の地下室に一人ぽっちで閉じこもっていて、第5章の終わりではついに悟り?をひらいたのだが、この第6章以下では、その悟りを忘れ、外にで…
詩をどう読むか作者: テリー・イーグルトン,川本皓嗣出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/07/13メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (15件) を見る 偶然本屋で見つけた。へえ、イーグルトンがこういう本を書くのかと思い買って…
グレン・グールド―未来のピアニスト作者: 青柳いづみこ出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (13件) を見る 同じ著者の「ピアニストが見たピアニスト」が面白かったので買ってきた。著者もピアニス…
今という時点で三島由紀夫を論じることが難しいのは、氏があのような死に方をしたことによる。その後「憂国忌」などというものまでできてしまったというようなことがあり、あの死、あるいは自衛隊のバルコニーでの演説といったものが三島が残した作品とどの…
講談社 2011年6月 8つの章からなる連作短編集、あるいは中編小説である。主人公は三島由紀夫であるとしていいのであろう。ただ、三島はあの事件では死なず、収監され、二七年後に釈放されたという設定で書かれている。といっても、切腹はしていないよ…
「みたび」というのはこの小説についてここで書くのが三度目ということである。 竹内靖雄氏はこの小説を評して「『若きウエルテルの悩み』などを読んだあとでこのイーヴリン・ウォーの『ブライズヘッドふたたび』を読めば、二百年足らずの間に、文学の世界で…
日本に就て (ちくま学芸文庫)作者: 吉田健一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/07/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る つい最近出たものらしい。偶然本屋でみつけた。すでにかなりの部分は原書房版の全集などで…
不可能作者: 松浦寿輝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/22メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (19件) を見る 昨日の毎日新聞の「今週の本棚」で三浦雅士氏が紹介していたもの。三浦氏いわく、これは三島由紀夫が自殺に失…
この前の日曜日に胆石発作をおこし、来月、手術することになったので、さて病室にどんな本を持ち込もうかと思い、その候補の一つとして、これを本棚からとりだしてぱらぱらと見ているうちに、面白くなり、もう四分の一ほどは読みかえしてしまった。入院前に…
新潮社1980年刊。黒い布装の本にクリムト風?の絵(装画 山下清澄 とある)をあしらったカバー。この小説の先行作である「夢の浮橋」がパラフィン装のしゃれた造本で箱入りであったのに較べると普通の本となっている。「夢の浮橋」が刊行された1971…
宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰作者: ニコラス・ウェイド,依田卓巳出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2011/04/22メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 18回この商品を含むブログ (13件) を見る わたくしは宗教が嫌いなのだが(その気…
思想としての3・11作者: 河出書房新社編集部出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/06/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (13件) を見る いろいろな人が、3・11について語っている本。ざっとみたところでは加藤典洋さ…