2015-01-01から1年間の記事一覧

今日入手した本 新垣隆「音楽という〈真実〉」

" title="音楽という">音楽という作者: 新垣隆出版社/メーカー: 小学館発売日: 2015/06/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 佐村河内氏の「交響曲 第一番「HIROSHIMA」」は新垣氏という無名の現代作曲家をもまた有名人にしたこと…

今日入手した本 R・クーパー「精神医学の科学哲学」

精神医学の科学哲学作者: レイチェル・クーパー,伊勢田哲治,村井俊哉,植野仙経,中尾央,川島啓嗣,菅原裕輝出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2015/06/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 偶然書店で見つけたものだけれども、まだ発…

今日入手した本 日本文学全集22「大江健三郎」(池澤夏樹氏による「解説」)

大江健三郎 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集22)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/06/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 大江健三郎の本は最近のものはほとんど読んでいない。ちゃんと読んだのは「万延元年の…

「戦争はどのように語られてきたか」(1)「加藤典洋と原武史の対談」 「戦争を足場に戦後と戦前をつなぐ 原爆、天皇、市井の人々」

本書は戦争について論じた戦前・戦後の論を集めたものだが、その巻頭におかれている対談である。原氏という方はよく存じ上げないが、皇室を中心とした思想史の研究者であるらしい。この対談で今まで知らなかった多くのことを教えられたので、ここに記録して…

今日入手した本 中井久夫コレクション「「つながり」の精神病理」「「伝える」ことと「伝わる」こと」「私の「本の世界」」

「つながり」の精神病理 中井久夫コレクション2 (ちくま学芸文庫)作者: 中井久夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/06/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 23回この商品を含むブログ (17件) を見る「伝える」ことと「伝わる」こと―中井久夫コレクショ…

今日入手した本 伊福部昭「音楽入門」

音楽入門―音楽鑑賞の立場作者: 伊福部昭出版社/メーカー: 全音楽譜出版社発売日: 2003/05/22メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 4回この商品を含むブログ (14件) を見る 本屋で偶然みつけたものだが、初版は昭和26年。本書は2003年の復刊本で…

池田信夫 與那覇潤「日本史の終わり」(5)西洋近代はなぜ生まれたか

池田:従来は、西洋が基準になっていたが、最近では他の地域にくらべてみるべきもののなかった西洋がなぜ18世紀以降急成長をとげたかという見方が主流となってきている。 與那覇:技術がその原因ではない。中国にはすでに同等の技術はあった。科学精神は西…

今日入手した本 総特集「福田恆存」

福田恆存: 人間・この劇的なるもの作者: 河出書房新社出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/05/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る こういう本ももっていると便利かなと思って。 まだちらっとしか見ていないけれど…

今日入手した本 「戦争はどのように語られてきたか」

戦争はどのように語られてきたか作者: 河出書房新社編集部出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/05/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る このような本を持っていると何かと便利かと思って。 ちらっと目を通したところでは、渡辺京二…

石井均「病を引き受けられない人々のケア」

医学書院 2015年2月 著者は現奈良県立医科大学糖尿病学講座教授。本書のタイトルはかなり漠然としているが、病とは糖尿病のことであり、糖尿病の治療において、患者さんがしばしばドロップしてしまったり、治療に非協力的になることについて、広い意味…

今日入手した本 I・ハッキング「表現と介入」

表現と介入: 科学哲学入門 (ちくま学芸文庫)作者: イアンハッキング,Ian Hacking,渡辺博出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2015/05/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る ハッキングの本は「何が社会的に構成されるか」と「偶然を飼いならす…

今日入手した本 池澤夏樹個人編集「日本文学全集 20 吉田健一」

吉田健一 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集20)作者: 吉田健一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/05/14メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 「文学の楽しみ」と「ヨオロツパの世紀末」の長編2編と「「ファニー・ヒル」訳者あとがき」、「ブ…

三浦雅士「文学史とは何か」(丸谷才一全集 第7巻解説)

二段組み15ページほどの文。1〜4で構成される。 1. 丸谷才一は「後鳥羽院」の「あとがき」に「これはひょっとすると、わたしのと国学院大学との関係を記念するために書かれた本かもしれない」と書きしるしている。これは自分と折口信夫との関係の謂い…

今日入手した本 丸谷才一全集 第7巻

丸谷才一全集 第七巻 王朝和歌と日本文学史作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/05/13メディア: 単行本この商品を含むブログを見る この巻は、1.日本文学史早わかり 2.後鳥羽院 3.王朝和歌の系譜 の三本柱で構成されていて、「日本文学…

池田信夫 与那覇潤 「「日本史」の終わり」(4) 第5章「中国は昔から「小さな政府」」

与那覇:中国では昔から、地理的な場に拘束されない人間関係を組織してきた。日本のような家制度であれば、自分の跡継ぎひとりができればいい。しかし中国で科挙に受かるためには一人の子供では全く無力である。父系血縁を同じ同族集団(宗族)とみなすこと…

今日入手した本 岡田英弘「日本史の誕生」

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫)作者: 岡田英弘出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/06/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 54回この商品を含むブログ (34件) を見る 岡田氏の本は結構持っているので、あるいはこの本も本棚…

池田信夫 与那覇潤 「「日本史」の終わり」(3) 第4章「中世に始まる「失敗の本質」」

池田:民主主義は普遍的な制度ではなく、特殊西洋的なものである。近代国家に必須のものでもない。不可欠なのは法の支配。民主主義とは法の支配を徹底するための手段の一つ。 與那覇:世俗権力の分裂と宗教権力の統一が西洋を規定した。世俗権力も統一された…

今日入手した本 S・モーム「夫が多すぎて」

夫が多すぎて (岩波文庫)作者: モーム,W.Somerset Maugham,海保眞夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2001/12/14メディア: 文庫 クリック: 15回この商品を含むブログ (10件) を見る モームの戯曲。小説はいくつか読んでいるが、戯曲は初めて。 戯曲は読みや…

池田信夫 与那覇潤 「「日本史」の終わり」(2) 第2章「戦争が国家を生んだ」 第3章「古代から日本人は「平和ボケ」」

第2章「戦争が国家を生んだ」 池田:考古学時代には人類の15%(男だと25%)くらいの死因が殺されることだった。ピンカーがこれを最近本にまとめた。ルソー的な人類の祖先は平等で文明によって不平等が生まれ、それにより争いがおきたという見方はあや…

今日入手した本

「岡田英弘著作集」5・6現代中国の見方 (第5巻) (岡田英弘著作集(全8巻))作者: 岡田英弘出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2014/10/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る東アジア史の実像 (第6巻) (岡田英弘著作集(全8巻))作者: 岡田英弘…

今日入手した本

戸田山和久「科学的実在論を擁護する」科学的実在論を擁護する作者: 戸田山和久出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2015/01/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る 戸田山氏の「哲学入門」はわたくしにはまったく取りつく島がないよう…

池田信夫 与那覇潤 「「日本史」の終わり」(1) 「まえがき」 第1章「中国から歴史を見る」

PHP文庫 2015年3月 本書は2012年に刊行された本の文庫化で、したがって民主党政権が論じられ、橋下市長の「大阪維新の会」についてかなりの議論がなされている。 それで、池田氏の「まえがき」によれば、橋下氏の手法は西洋近代よりも中国的な「…

今日入手した本

小谷野敦「俺の日本史」俺の日本史 (新潮新書)作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/04/17メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る 江戸末までの歴史をあつかう。時代順に書かれているが、それぞれの時代のエピソードについてのエッ…

今日入手した本 橘玲「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」幻冬舎文庫

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 (幻冬舎文庫)作者: 橘玲出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/04/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 2010年に刊行された本の文庫化らしい。 橘氏の本は今まで何回かとりあげている。橘氏はわ…

今日入手した本 谷川俊太郎編「辻征夫詩集」

辻征夫詩集 (岩波文庫)作者: 辻征夫,谷川俊太郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/02/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 確か新聞の読書欄にこの谷川俊太郎編 岩波文庫版の「辻征夫詩集」が紹介してあって、晩年の詩集「萌えいづる若…

今日入手した本 山本七平 加瀬英明「イスラムの読み方」

イスラムの読み方 (祥伝社新書)作者: 山本七平加瀬英明出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2015/03/01メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る 本書は昭和54年、つまり1979年、今から35年ほど前に出版された「イスラムの発想 ― アラブ産油国の…

今日入手した本  C・カリル「すべては1979年から始まった」

すべては1979年から始まった: 21世紀を方向づけた反逆者たち作者: クリスチャン・カリル,Christian Caryl,北川知子出版社/メーカー: 草思社発売日: 2015/01/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る 先週の朝日新聞の読書欄で…

H・G・ウェルチ「過剰診断」

筑摩書房 2014年12月 副題の「健康診断があなたを病気にする」はややミスリーデングで、健康診断の問題だけではなく、原題の「Overdiagnosed」の通りでオーヴァーに診断された人の問題をあつかっている。原著は2011年に刊行されているとのこと。 …

長谷川郁夫「吉田健一」(終) 第16章「われとともに老いよ」

「本当のような話」「金沢」から死までの晩年5年の吉田氏を描く。 昭和48年 61歳 (26歳) 1973年 《25歳》・・すでに小澤書店店主として出版人であった著者長谷川氏の年齢。わたくしより一歳下のようである。 1月 「本当のような話」刊行。 …

今日入手した本 池田信夫 与那覇潤「「日本史」の終わり」

「日本史」の終わり (PHP文庫)作者: 池田信夫,與那覇潤出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2015/03/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (6件) を見る 書店で偶然みつけた本。与那覇氏の本は以前「中国化する日本」の感想を書いた記憶があるし、池田氏の本…