2013-01-01から1年間の記事一覧

今日入手した本

別れの挨拶作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/10/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 本の帯によれば、丸谷氏「最後の〈新刊〉」。雑文集だが、「近代といふ言葉をめぐって」という比較的長い吉田健一についての論があり…

計見一雄「戦争する脳」(2)

第1章「否認という精神病理現象」 著者の計見氏は精神科救急という火事場のような第一線で仕事をしているひとだが、意外なことに最初は精神分析のほうから精神科医療をはじめたかたらしい。それで本章にはかなり精神分析的な見方を感じる部分がある。 計見…

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初夏の色作者: 橋本治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/08/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 橋本治氏の書くものは何でも面白い面白い美味しい美味しいと思うのだが、小説だけは苦手である(それで「窯変源氏」とか「双調平家」とか…

計見一雄「戦争する脳」(1)

平凡社新書 2007年 「戦争する脳」といっても人間が好戦的であるという話ではない(そういうことが否定されているわけでもないが)。 著者が生まれたのは1934年昭和14年で、生まれる2ヶ月前にナチスドイツがポーランドに侵攻している。終戦が6歳…

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女たちのサバイバル作戦 (文春新書 933)作者: 上野千鶴子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/09/20メディア: 新書この商品を含むブログ (10件) を見る 「結びにかえて」に「このわたしにしてからが、まさか文藝春秋から本を出すとは思いもよりませんでし…

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歴史主義の貧困 (日経BPクラシックスシリーズ)作者: カール・ポパー,岩坂彰出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2013/09/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る ポパーの本の日本語訳の中で「歴史主義の貧困」の訳(久野収&市井三郎訳 196…

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〈第九〉誕生: 1824年のヨーロッパ作者: ハーヴェイ・サックス,後藤菜穂子出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2013/08/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る クラシック音楽の歴史のなかでベートーヴェンという作曲家がいなかったとしたら、ク…

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11/22/63 上作者: スティーヴンキング,Stephen King,白石朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/09/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (113件) を見る S・キングの最新の長編小説ではなく、すでに数冊がこの後あちらでは刊行されているらし…

朝日新聞夕刊の中村紘子さんの記事

昨日の朝日新聞の夕刊に「人生の贈り物」という題の5回連載のインタヴュー記事があり、今週は中村紘子さんで、昨日が最終回。 質問「日本人がクラシック音楽をする意味は何でしょうか」 解答「若い頃からの一番の悩みでした。でも世の中がグローバルになっ…

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醤油と薔薇の日々作者: 小倉千加子出版社/メーカー: いそっぷ社発売日: 2013/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る 新聞の書評欄で紹介されていた。 小倉氏の本は「結婚の条件」が面白く、鼎談「男流文学論」も面白かった。ファミニズム陣営…

オリンピック

前の東京のオリンピックの時は高校3年だった。当然受験を控えていたわけだが、現実逃避ということになるのだろうが、こんなことをしていてはいけないと思いながらも、随分とテレビ放送をみてしまった。本来スポーツには全然関心のない人間なのだが、記憶に…

100万ページビュー

数日前にページビューが100万をこえた。実はPVというのが何だかよくはわかっていなくて、たぶん何かの検索などからここに来たかたがそのページだけみれば1PV、ついでももう一つ別の記事をみれば2PVということになるのかなと思っている。それでU…

今日入手した本

世紀の名作はこうしてつくられた―「風と共に去りぬ」の原稿発掘から空前の大ベストセラーへ、著者による著作権保護のための孤軍奮闘作者: エレン・F.ブラウン,二世,ジョンワイリー,Ellen F. Brown,Jr.,John Wiley,近江美佐出版社/メーカー: 一灯舎発売日: 20…

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破局論作者: 飯島洋一出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/06/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 朝日新聞の読書欄で紹介されていた本。リスボンの大地震とそれがもたらしたフランス革命。さらにフランス革命が決定したその後のヨーロッ…

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エホバの顔を避けて (KAWADEルネサンス)作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/02/23メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (4件) を見る 1960年10月10日初版。2013年2月復刻新版初版印刷とある。 実はこの1…

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うつ病放浪記 絶望をこえて生きる作者: 工藤美代子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/07/27メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る ノンフィクション作家である著者のうつ病体験記。夏木静子さんの「腰痛放浪記 椅子がこわい…

日本禁煙学会

この前、岩田健太郎氏の「「本当に」医者の殺されないための47の心得」から「ほんとうにこわいニコチン中毒」というのをおもしろかったので紹介した。必要なことはそこにつきているので、わたくしがつけくわえることは何もないのだが、最近、日本禁煙学会…

バルサルタン(ディオバン)問題・続き

2回、この問題についてみてきたが、もう一回。 自分の研究に対し、資金を提供してくれる人がいるとします。その研究において、スポンサーが期待する結果と異なる、どちらかと言えばスポンサーが望まない結果が出たものとしましょう。そんな時、自分の研究結…

谷岡一郎「データはウソをつく」(+バルサルタン(ディオバン)事件)

ちくまプリマー新書 2007年 先日、西内啓氏の「統計学が最強の学問である」をみていて、この本を思い出し、本棚から引っ張り出してきた。ちらちら見ていたら面白く、以前には斜め読みしただけであった本書を通読してしまった。これはちくまプリマ−新書と…

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統計学が最強の学問である作者: 西内啓出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/01/24メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 11人 クリック: 209回この商品を含むブログ (129件) を見る この本が売れていることは知っていたのだが、タイトルがいやで敬…

中井久夫「笑いの生物学を試みる」in「「昭和」を送る」

人間は自分が優れているのだぞと言いたくて、いろいろなものをこれは人間にしかないと言い張ってきた。笑いもその一つである。それもまた人間の傲慢の一つであるのかもしれないが、笑いはヒトのおごりをも笑える。笑いはパンドラの箱に最後に残った希望の変…

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歴史とは何か (第1巻) (岡田英弘著作集(全8巻))作者: 岡田英弘出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2013/06/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (12件) を見る 岡田氏の本で最初に読んだのが何であったかもう覚えていないが、とにかくとても感心し、それ…

 中井久夫「「昭和」を送る」の中の「「昭和」を送る」 

みすず書房 2013年5月 「ひととしての昭和天皇」と副題された「「昭和」を送る」は1989年に発表された文章であり、今回はじめて本に収載された。発表は「文化会議」という雑誌で、本書で35ページほどの文章。 最初に昭和天皇の和歌が二首紹介され…

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文庫 定年後のリアル (草思社文庫)作者: 勢古浩爾出版社/メーカー: 草思社発売日: 2013/08/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 勢古氏の本は何冊か読んでいる。最初に読んだ本、何だったか?「まれに見るバカ」?で、経歴に氏が1988年第…

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「昭和」を送る作者: 中井久夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2013/05/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (14件) を見る統合失調症の有為転変作者: 中井久夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2013/08/03メディア: 単行本この商品を含むブログ …

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音楽の科学---音楽の何に魅せられるのか?作者: フィリップボール,夏目大出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/12/21メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (14件) を見る 随分と分厚い本で600ページ以上。 橋本治は「ロバート本」…

下田淳「ヨーロッパ文明の正体」

筑摩書房 2013年5月 朝日新聞の書評で取り上げられていたのをみて、買ってきたのだが・・。 すごいタイトルの本である。「私は、本書でヨーロッパ文明の「正体」を暴こうと思う。」と著者はいう。その意気やよし、といいたいところだが、何だか変なので…

今日入手した本

数とは何かそして何であるべきか (ちくま学芸文庫)作者: リヒャルト・デデキント,渕野昌出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/07/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (8件) を見る 何でデデキントという名前を知っているかというと、以前に高木貞治「解…

昨日の続き

最近はほとんどテレビは見ないのだが、高校くらいまでは結構みていた。昨日の「ローン・レンジャー」に続いて、少し思い出してみる。 まず「パパは何でも知っている」。アメリカの中流(上流?)家庭を描いたホームドラマで、内容はまったく覚えていないが、…

ローン・レンジャー

新聞を見ていたら、映画「ローン・レンジャー」の広告があった。 かなり以前、S・キングの「IT」を読んでいて、最後の方で、主人公が坂道を自転車で下りながら、「ハイヨー、シルヴァー、それいけえええええ!」と叫ぶところがあった。("HI YO SILVER AW…